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第49話

316
2020/09/04 13:05
莉犬
莉犬
あなた〜っ!!
そう言って、後ろから飛びついてきたのは…
(なまえ)
あなた
わっ、莉犬くん!…それ、どうしたの?
犬耳のカチューシャをつけた莉犬くんだ。
莉犬
莉犬
ふふふ…あなたっ!
(なまえ)
あなた
はいぃ!
莉犬
莉犬
君は…犬カフェに行ってみたくはないか?
莉犬くんは目を光らせながら、ドヤ顔で言った。


























(なまえ)
あなた
…い、嫌です
目をそらしながら私は言った。
莉犬
莉犬
えぇっ?!
莉犬
莉犬
ななな、なんでぇ?!
予想外の答えに驚いたのか、莉犬くんは食い気味に聞いた。
(なまえ)
あなた
え、えっと、私…
(なまえ)
あなた
ちっさい頃、犬に噛まれて…
(なまえ)
あなた
い、犬にトラウマ持ってて…
(なまえ)
あなた
だから、誘おうとしてたなら…ごめんね…?
莉犬
莉犬
そ、そんなぁーー…
莉犬くんはがっかりと肩を下げた。
どーしよ…落ち込んでるよね?慰めなきゃ…。





























あ、そうだ!






私は手を莉犬くんの頭に近づけて、よしよしと撫でた。
莉犬
莉犬
へ、へっ?!あなた?!///
(なまえ)
あなた
えっと…莉犬くんは犬だから…?///
(なまえ)
あなた
なでてもいいかなって…
(なまえ)
あなた
い、嫌だった?!
ぱっと手を離して、顔をそらした。
莉犬
莉犬
…だ、大丈夫…
(なまえ)
あなた
え?
莉犬
莉犬
なでても大丈夫…///
(なまえ)
あなた
え?!
(なまえ)
あなた
そっ、そっか…
それから、私はしばらく手を莉犬くんの頭の上に乗せたままで過ごしていた。
ずっとなでていると、いつの間にか莉犬くんはすやすやと寝ていた。
(なまえ)
あなた
(ふふ、かわい…)
犬もこんな感じなのかな?
―今度誘われたときは行ってみようかな…犬カフェ。
にこにこと笑って、私はそんなことを考えたのであった。

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