起きてきたのか、時雨が全員に問うた。
全員は黙ってしまうが
なゆたが説明をし始めた。
要約すると、全員がこれ以上危ない目にあわないために、戦うことをやめ、屋敷で平穏に暮らす。
それが、数人の意見。
ドサッとソファに座るなゆたに
足を閉じろと言わんばかりの眼光を向けながら
セラフが口を開く。
時雨は考えた素振りをして、それから一言。
そう答えた。
きっと旅人が掛けたのであろう、肩にかかった臙脂色の毛布をぎゅうと握る時雨。
目に涙を滲ませる時雨に
大きな声でなゆたが返した。
頭をガシガシとかいて
不満そうな顔で時雨の肩をぽんと優しく叩いた。
そうやってみんなが笑う。
だが困ったことがひとつあった。
全員が戦闘経験はほぼゼロ。
様々な環境で生きてきていたとはいえ
そこには本物のナイフや、銃。
自分より弱い人。
自分に従ってくれる人…と、抵抗しないものばかり。
だが今回のように、敵が自分より強大で
強い場合、棒立ちでナイフを振ってもやられるだけ。
だが、もう一度言うが全員戦闘経験はない。
どう練習するか分からない。
𝙉 𝙚 𝙭 𝙩 ↪︎

















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。