どれだけ唇を重ねただろう。ようやく翔太の顔が離れたとき、私のアゴを伝って、銀色の糸がひとすじ零れ落ちた。それを見つめる翔太の瞳は、完全に男の欲望で濁っている。
唇が離れた瞬間、翔太の少し高くて甘い、鼻にかかった呼吸が首筋に直接吹きかかる。それだけで、背筋にゾクゾクとした快感が走った。
普段、美容オタクとして完璧に手入れされている彼の滑らかな指先が、私のブラウスのボタンに触れた。一つ、また一つと、いつもなら丁寧なはずの彼が、今は少し焦るような手つきでボタンを外していく。
衣服の隙間から滑り込んできた彼の肌は、驚くほど熱い。彼の首筋から漂う、お気に入りのウッディな香水の匂いが、体温の上昇とともに部屋の熱気と混ざり合い、より甘く濃厚に変化して脳を痺れさせていく。
いつもはサラサラな彼の黒髪が、私の指に絡んで乱れていた。欲望に潤んだ目で私をじっと見つめながら、翔太は私のブラウスを肩から滑り落とす。冷たい部屋の空気に肌が触れて身震いしたのも束の間、すぐに翔太の大きな体躯がそれを覆い隠すように重なってきた。
彼の熱い指先が、私のブラウスの奥、下着のレースの境界線へと深く滑り込んでいく。翔太の指が肌をなぞるたびに、頭の芯がとろとろに溶けていくような感覚に襲われた。彼の視線は、私の胸元から、恥ずかしさで赤く染まった顔へと移り、満足そうに口元を歪める。
いつもは意地悪な彼が、今はただ私を貪るためだけに動いている。もう、逃げられない。翔太の独占欲に、私は完全に溺れていく――。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。