ある日いつも通り雑用をしていると
職員さんに呼ばれた
また、痛いことされるのかな〜なんて呑気に考えていると案内されたのはなんと院長先生の部屋
ガチャ
中は綺麗なものがたくさん置いてある
僕たちの部屋には椅子一つないのにね
まさかここから出て行けとか言われる?
"左翼棟"それはこの孤児院にいる誰もが望む場所
ここは帝国の中では外れの方にある孤児院
大きくも小さくもないけど宿舎が二つに分かれている
正面から見て右側を右翼棟、左側を左翼棟と呼ぶ
5歳以上になると分けられて最初は大体右にいく
たまに最初から左に行ける子もいるけどそういう子は
すぐに新しい親が決まってここから出ていく
僕もほとんどの子と一緒に5歳になると右翼棟にいった
今は6才
右翼棟には僕より年上の人はいっぱいいる
左翼に行けるのは一部の認められた子だけらしい
くにおは僕より一つ上の1番仲が良かったお兄ちゃん
何ヶ月か前に向こうに行っちゃった
院長先生は僕には"そしつ"はあるからすぐに行けるよって言ってくれてた
なかなか行けなかったけどやっと呼ばれた
僕は目の色がすぐに変わっちゃう"おかしな子"
いつも紫だったり青だったり緑だったり
本当の色はよくわからないけど
最近ずっと青色だからこれが本物なのかなって思ってる
周りの子も職員さん達もそれが気持ち悪いっていっぱい
嫌なことしてくる
くにおは唯一ずっと僕のそばにいてくれた
なのに左翼棟にいっちゃって
ひとりぼっちになっちゃってたの
だから早く向こうに行きたくて目の色が変わらないように頑張ってたらやっと落ち着いてきたみたい
窓ガラスに映った自分を見ると紫からほんのり黄色っぽくなってた
黄色はあんまり見たことないからわからない
ずっと青色だから
青が何かもよくわからないけどね
ほとんどない自分の荷物を持って職員さんの所に行った
案内されたのは2人部屋
右翼棟とは全然違う
綺麗で、机も椅子もベットもある
それだけ行って職員さんは部屋から出て行った
相部屋が何かはよくわからなかったけど
多分同じ部屋ってことだよね?
ガチャ
部屋に入ってきたのはまさかのくにお!
良かったー!
よく知らない人だったら目のことずっと隠さなきゃ行けなくなるからやだったんだよね
久しぶりにあったくにおはまだ7才で僕と一つしか違わないのにすごく"お兄さん"に見えた
羨ましい!
僕はまだ読めもしないのに
もしかしたら右翼棟に戻されちゃうかも…
くにおは暗闇でキラキラ光る綺麗な目をしてる
青だけじゃなくていろんな色が見えて本当に綺麗なの
知らない言葉がいっぱいだなぁ…














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!