深夜、憂鬱な気持ちに蓋をして、会社に向かおうと、玄関のドアを開けると、ちょうど同じように家を出ようとしていたカートさんと鉢合わせした。
いや、気まずすぎない?
私とカートさんの間に流れる気まずすぎる間。
そう言うと、カートさんは少し憐れんだ眼を私に向けてきた。
その後、なんとか仕事を終わらせ、午後7時くらいに家の前で鍵を開けようとガチャガチャしていると、
今度はもう一人のお隣りさん、マックスさんに遭遇した。
マックスさんには申し訳ないが、今は早く帰ってダッシュでシャワーを浴びてすぐにゲームをしたい。
今日はオールだな...
ピコン
あれ?誰か入ってきた
どうやら、Mさんがオンラインになったようだ、
MさんとKさんはシェアハウスをしていると聞いたが、カートさんは今留守なのだろうか
私も、昨日の深夜からずっと起きっぱなしで、欲を言えば寝たいが、今日は前々からMさんと一緒にゲームをしようと約束していた。
M side
カチャカチャとコントローラーを動かす音が部屋に響く。
今日は前々から約束していたあなたのゲーム内でのニックネームちゃんとゲームをする日だ。
カートは生憎、昨日社長に呼び出されてしまって今はその疲れで寝てしまっている。
まあ、すぐに起きてくるだろうが、今はせっかくあなたのゲーム内でのニックネームちゃんと二人っきり。カートが来る前に楽しんでおこう。
あなたのゲーム内でのニックネームちゃんは最近知り合ったゲーム友達。最初は誰ともチームを組んでもらえなかった彼女。いいハンデになると思って、カートと一緒にチームを組んで早数週間。
確かに、少し上達速度は遅いが、ちゃんと報告してくれるし、負けても一言も攻めてこない。
勝っても、いつも俺たちに感謝してくれる彼女は、正直俺たちにとってかなりの癒し的存在だった。
何度か彼女に会いたいというのを匂わせてみたが、うまい具合に交わされてしまう。
どうにかして会えないかなー
ピロン
あなたのゲーム内でのニックネームちゃんとのゲームを終わって数十分後、ようやくカートが起きてきた。
そう言うと、カートはボディに油をさし始めた。
俺がそうカートを茶化すと、少し眉間に皺をよせたカートがこちらをちらりと見て言ってきた。
昨日、彼女が挨拶に来た時はどうせ会うこともないと少し冷たくあしらったが、どうやら生活リズムは俺たちと同じ様にくるっているらしい。
まぁ、話すといっても、ただのお隣りさんってだけだし、顔見知り程度の知り合いで終わる関係だろうな。
次回➤マンションのお局さん











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!