真昼なのに、どこか薄暗い空に広がる黒い羽
白い髪と対象的な、体を覆い尽くす漆黒のローブ
ごく平凡な日常には不釣り合いなそれらは、どうしようもなく美しく、僕の口から感嘆の音が零れる
その息は、彼に届いてしまったようで、一度体を震わせ、ぽつりと僕に問う
その声はいつもの彼の見た目からは予想できない低い声
____とはいっても今の彼には非常に似合っているのだけれど_____
その声は、耳を通して僕の頭に染み込んでいく
彼の持っている鋭い大鎌が、妙に光って見えるのは、恐怖心からくるものなのだろうか
怯える僕の方へ振り向いた、彼のフードから覗く菫色の瞳と、僕の視線が交差して______________
そう思ったときには既に、氷のような刃は眼前に迫っていた
いつもは入っていない、瞳と同じ色のメッシュが、彼の白髪にとても映えている
それだけが、やけに印象的でした_________













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!