ー斜目町ー
ーホークアイズ事務所ー
side輝
俺の担当は司波仁、、、いや、問題行動起こさねえだろ。仲間に手を出されない限り。
そう呟いた後、軽くノックだけして事務所内に入る。
まあ、その反応だよね。依頼の予定がないのは確認済み。ってことは俺は飛び込みの依頼人になるけど、それにしては肝が据わってる。
偽名を使いつつ、依頼人ということを知ってもらう。
事務所内は質素すぎず豪華すぎず、このハウスの給料や町に相応しい、って感じかな。司波仁もちゃんとオレのこと警戒してる。
司波仁に関しては、合格か。
そうとだけ告げ、そのまま事務所を後にした。
ー斜目町の公園ー
side希
公園を見てみると、案の定パルクールをしている瑠衣がいた。今は子ども一人もいないので、思い切り練習できるのだろう。
丁度休憩時間に入ったのを確認して、彼に近づく。
物怪瑠衣の問題点ーー孤立感を抱いていること、突っ走ってしまうこと。
後者は、今のところ放置してもいいでしょう。他二人が押さえつけているし。
私にできるのは、前者を治すこと。長い付き合いの仁と杖道に対し、瑠衣は結成直前に会ったはず。それの事実に対する孤立感。
私の視察の目的は、不正に手を出しているかどうかの確認。
こんなのは、ただのお飾りの目的だ。でなければ、もっと危ないハウスを任せる。多分、父上が本当にして欲しいのは…
堕ちそうな人を引き止めること。
あの子そっくりね。
ーとあるカフェー
そこに向かうと、カウンター席に座る枯柳杖道を見つけた。
彼の問題点は、一言で言えば、罪悪感。それと、ハウス内唯一の大人であること。
後者については今のところ問題はない。むしろ、何かあっても彼をこっちに引き止める枷になっている。
けれど、その罪悪感に漬け込まれれば、どうなるかは分からない。
謙遜。あの子に教えてあげたいくらいの大人ね。
彼は優しく微笑み、礼を言う。
そう言うと、私はそのカフェを出た。
ー数十分後・ホークアイズ事務所ー












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。