〖 志摩 side 〗
..... 疲れた .... 、
行かせる 予定だった 養護施設を キャンセルし 、
各機捜に 我々のところに あなたの名字 を 置く
という 旨を 伝える 書類を 作るだけで
夜が 明けた 。
伊吹も 九重も 起きている だろうし
陣馬さんに 何処に行くかは 伝えたから
俺が 居なくても とりあえずは 問題ない 。
とにかく 今日が 非番で 良かった 。
事件が あっても 他の 機捜に 任せられる 。
.... 今は 早く 寝て 、
疲労を 回復させるのが 最優先だ 。
そう思って 無理やり 瞼を 閉じる 。
>>>
.... 眠れない 。
時計を見ると 此処に 来てから 30分 経っていた 。
寝ようと する度 、瞼の裏に 昨日の夜の 光景が
張り付いて 意識が 落ちていかない 。
.... 起きてからも 泣いていたり しないだろうか 、
.... 何で こんなに 俺は 揺らいでるんだ 、
ただ 、被害者が 感情が 溢れて
少し 泣いていただけ だろうが 。
..... 泣いてたら .... 、
.... 伊吹が 面倒見てんのか 、?
いつまで経っても 寝られないと 判断し 、
横に 畳んでおいた ロングコート を
引っ掴んで 仮眠室を 出る 。
適当に 返事をし 、
足早に 芝浦所裏の 分駐所へと 戻る 。
エレベーターを 待つ時間が 酷く 長く 感じる 。
エレベーターの 扉が 開くと
急いで 乗り込み 、他が 乗ってくるか どうかなど
確認せずに 「閉」 の ボタンを 連打 した 。
>>>
4機捜の 分駐所の 扉を 、勢いよく 開ける 。
デスクで スマホを いじっていた
伊吹と 目が合う 。
あなたの名字が 心配に なって 戻ってきた
なんて 口が裂けても 言えるか 。
何で 俺が .... 。
お前が 行けば それで 済むだろ .... 、
...... 確かに 九重 、お前の判断は 正しいよ ... 。
俺が 離れた途端 グチグチ 九重に
言い始めた 伊吹を 背に
奥の仮眠室へと 向かう 。
.... 朝飯 作ったのか ... 。
うどんかよ ... 、もっと 何か 豪華なもん
作ってやれば いいのに .. 。
ドアの前まで 行き 、視線を 下に 落とすと
そこには 綺麗に 汁まで 飲み干された
空の 丼が 置かれていた 。
ちゃんと 飯を 食った 。それだけで 少し
安心した 。
だけど 自分が 食わせた 訳ではない 。
作った訳でもない 。
仮眠室の ドア越しに 、中にいる 気配を
感じ取った後 、盆と 丼を 拾い上げた 。
>>>
事務スペースに 戻り 、持っていた 盆を
伊吹の デスクに コンッと 少し 雑に 置く 。
.... 何なんだろうか 、この 変な感じは 。
俺だけ 仲間外れのような 気がする 。
... っ ... なんだその顔は 、
気持ち悪い 、
俺は 変な意味は 何一つ ない 、
... それこそ 簡単なんだから
うどん 食ってろよ .. 、
.... は ?
.... 癖 ? 何の話だ 。
数秒の 沈黙 。
九重が カチッカチッ と パソコンの マウスを
押す 音だけが 響く 。
どこを どう見たら これが
キレてるに なるんだよ 。
伊吹は こっちの 呼び掛けに 振り返りもせず
分駐所を 出ていった 。
..... あなたの名字は ただの 被害者だ 、
それ以上でも それ以外でも ない 。
... そう思いたい 。
.... いや 、それでいい 。
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✧再来週も 更新するかも です 、















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!