第57話

ハロウィンの花嫁14
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2024/03/09 08:26 更新
更新お待たせしました!!
ビルの屋上から飛び降りようとする女性を説得して思いとどまらせた佐藤と松田は、覆面パトカーに乗って、警視庁へ向かっていた
佐藤美和子
ちょっと何よ、さっきの説得の仕方。助けられたからよかったけど、いつショックを受けて飛び降りるんじゃないかとヒヤヒヤしたわよ
運転席の佐藤が文句を言っても、松田は助手席で黙ったままだった
佐藤美和子
少しは私のいうことも聞いてくれる?
佐藤はチラリと助手席を見た。
すると、松田は片手でスマホをいじっていた。文字を入力しているのか、ものすごい速さでスマホの画面に親指を滑らせている
佐藤美和子
メール?
佐藤美和子
早いわね
佐藤美和子
もしかして、彼女かしら?
佐藤がからかうように言うと、サングラスをかけた松田はふっと口の端を持ち上げた
松田陣平
いや……ダチに書いてんだ。
送信しても受け取ってくれない親友に…
佐藤美和子
受け取ってくれない?
松田陣平
…そいつは四年前に吹っ飛んじまったからよ
佐藤美和子
え?
佐藤が驚いて助手席を見た時、無線が入った
「米花三丁目で殺人事件発生。犯人はバイクで逃走中ー」
佐藤美和子
了解、追跡します!
即座に無線機をつかんで返事をした佐藤は、アクセルを踏んでスピードをあげた。
松田は窓をあけ、警光灯を車の天井に取り付けた
松田陣平
やっぱり普通じゃねえな、この町……
松田はそうつぶやいて、苦笑いした






江戸川コナンside
江戸川コナン
(とんでもない1日だな)
佐藤の話を聞いてコナンは心の中で突っ込んだ
佐藤美和子
その件の事情聴取が午後三時頃までかかって、その後桜田門に戻ってきたの
日報に書かれた文字を指でなぞりながら説明した佐藤は、その日の出来事を鮮明に思い出しつつあった
江戸川コナン
ねぇ、聴取って松田刑事と一緒に受けていたの?
佐藤美和子
いいえ、別よ
佐藤美和子
……あっ
コナンに聞かれて、佐藤は思い出した。
米花警察署で別々に聴取を受けていた松田は、佐藤よりだいぶ遅れて車に戻ってきたのだ



あの日。聴取を終えた佐藤は、米花警察署の駐車場に停めた車の中で松田を待っていた。
松田陣平
悪い、待たせたな
佐藤美和子
どこに行ってたのよ、もう六時すぎよ?
松田陣平
ちょっとな
助手席に座った松田は、シートベルトを掛けた。
佐藤も車のエンジンを掛けて、シートベルトを取る。
シートベルトの金具をバックルに差し込んだ時、松田のスーツのポケットから何かが飛び出してるのに気づいた
佐藤美和子
あれは……
宙を見てつぶやく佐藤に、コナンは
江戸川コナン
どうしたの?
佐藤美和子
今思い出したんだけど、松田君、ポケットに数珠を入れていたのよ
江戸川コナン
数珠……
コナンはうつむいて考えた。そして松田がメールを送信してもう受け取ってくれない親友の存在を思い出す。
江戸川コナン
さっき言ってた、松田刑事がメールを打っていた人って……
佐藤美和子
多分彼と同期で、爆発物処理班に所属していた萩原研二隊員。今から七年前、爆弾解体中に殉職したらしいの
江戸川コナン
その人の命日って…
佐藤美和子
佐藤美和子
あいつと同じ、十一月一日七日だわ!
コナンは日報のメモを指さした
江戸川コナン
命日の七日は連続爆破犯が連絡してくる日。松田刑事はその連絡が来るまでずっと本庁に詰めてたんだよね?
佐藤美和子
つまり、その日はお墓参りに行けない……
江戸川コナン
…だから、六日に言ったんじゃない?
突破口が見えてきたコナンは、ニヤリとした
佐藤美和子
佐藤美和子
萩原さんのお墓は確か渋谷の近くのお寺のはず!
佐藤は立ち上がり、ドアを開けて会議室に出ていった。





高木と千葉が資料を抱えて廊下を歩いていると、突然会議室のドアが開いて、佐藤が飛び出してきた。
モブ
(高木渉) 
どうしたんです、佐藤さん!?
佐藤は高木の声を無視して一目散に走っていく
モブ
(高木渉)
これ頼む!!
高木は持っていた資料を千葉に渡し、佐藤を追いかけていった





会議室に1人残ったコナンは、十一月七日の日報を見ながら考え込んでいた。
江戸川コナン
(事情聴取を終えたのが、午後三時。同期の墓参りをするために渋谷のお寺に行ったとしても、夕方六時過ぎに帰ってくるのはいぬらなんでも時間がかかりすぎている)
江戸川コナン
(その三時間に何があったのか……?)
すると突然ドアが開いて、資料を抱えた千葉が入ってきた。テーブルに向かっているコナンを見てぎょっとする。
モブ
(千葉刑事)
なんで君がここにいるんだい、コナン君!?
考え事にふけっていたコナンは、声をかけられて肩をビクリと跳ねさせた

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