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第1話

prologue
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2025/10/27 01:17 更新



今日、私は11歳の誕生日を迎えた。

だけどいつもの誕生日じゃない。

何故かというと…








そう、今日は世界中で愛されているハリーポッターの実写化の子役を決めるオーディションが開催される日だからだ。



募集条件は11歳以上の子供。物語の設定通りに定められている所に何故だかとても胸が高鳴った。





私が狙っている役は特にない。ハリーポッターの世界に行ける、それ以上に望んでいることなどないから。




オーディション会場に着いた。


少し遅れてきた所為か、周りの視線が一層私に向いている気がして落ち着かない。





おいお前あの子見てみろよ


ヒソヒソと話される中で1人の男の子の声が耳元を掠めた。


妙な悪い予感にイヤホンをして胸騒ぎを誤魔化す。



うわ…かわい
肌白…


少し年上の異性の対応が分からず、思わず顔が強張る。





“あなたの下の名前ちゃん、笑顔だよ”


それでも、家を出る直前に祖母に言われた言葉を思い出してふわっと微笑みを浮かべる。





すると何故か、周りの視線が増えた気がした。


僅かに疑念を抱きつつも、渡された冊子をパラパラと捲り、さっと目を通す。





私の受ける役はチョウ・チャン。

あんまり好きなキャラじゃないけど…


学校一の美人キャラ。もし受かったらちょっと荷が重い。
だし、恋人が死んだ後すぐに乗り換えられる精神が理解できない。






まあ、メインキャラと関われるしいいかもね。

そんな軽い気持ちで挑んだオーディションだった。










一番見つめていた金髪と黒髪の2人の男の子が映画の中でもバチバチなのは、また別のお話。








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