生きるためには食料が必要で。
食料を得るためには育てなくてはならなくて。
育てられないから買わなくてはならなくて。
買うためにはお金が必要、生きるためにはお金が必要。
だけど所詮、僕たちは学生。
金は雨のように降ってはこない。
使えば使うだけなくなるのは当たり前。
確かに、餓死は嫌だ。
だけどもう、金は底をついている。
......。
ふと、民家が目に入る。
田んぼ道にぽつんと立つ一つの家。
少しためらいながら僕が言うと、少し悪い笑みを浮かべた時雨。
運がいいのか悪いのか。
家の中には人ひとりいなかった。
少しの金を持ち出して、走る、走る、走る。
思いっきり笑う。
走った先の草原で、思いっきり笑い転げる。
草原の中に廃止された線路が埋まっていた。
線路の上、二人で縛られずに歩く












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。