家が隣同士で、親同士も仲が良かった
私とガウルオンニ。
よく2人で遊んだり、一緒に登下校したりしていた。
クリスマスの日。
私達は商店街に遊びに行っていた。
オンニはよく言えば優しいお姉さんで
悪く言えば過保護だった。
私は知っていた。
本当に不器用なのは私じゃなくて
ガウルオンニだってこと。
商店街を通っていたら偶然見かけたクマのぬいぐるみ。
広いショーケースの中で、唯一目に付いた。
小さいキーホルダーだった。
ガウルオンニはその店に入っていった。
トイレのあるコンビニが隣にあるというのに…
私たちはその日から付き合い始めた。
私が本気で好きだと思った人だから、
死ぬまで愛そうと思った。
でも、ガウルオンニが卒業する前に
事件は起きた。
男子に手を上げられそうになった。
その時だった。
男子の腕が華奢な手で掴まれる。
オンニは震える私を抱き寄せた。
この時の私は、オンニのことをまだ完全には
理解できていなかった。
私は怒りと悲しみとまだ好きだという気持ちが
心の中で混ざってぐちゃぐちゃになった。
泣きながら一人で帰宅した。
次の日から、私はオンニと会わなくなった。
というか、会えなくなったのだ。
オンニは転校した。
家も引っ越して、別れの挨拶もせず行ってしまった。
「もう好きにならないの?」

















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。