雪那ちゃんを取り戻しつつ、自衛をするという事で収まったみんなの意見は2日経っても変わっていなかった。
前に雪那ちゃんが言ってた通りに部屋が振り分けられてるとして凄く不利だ。権力の♧はもう居ないし、知性の♤が作間に付いたのがほぼ決定打。あの様子だと多分洗脳されてるから、他の人よりかは雪那ちゃんと話してた俺と菊池が安全って確証もない。
まずは彼女と話さなきゃ。
そんな俺の後ろで空気を割く音が聞こえた気がした。
アクション映画の様に頭無く忍び寄った雪那ちゃん。
さらりと片手で持ち直したバタフライナイフをギリギリで躱す。
姿勢を崩した俺に覆い被さった雪那ちゃんは、見たことがない程殺意に魅せられた笑顔をしていた。
作間側だと主張するような紫のエクステが目に入って、その後すぐナイフの刃先が光った。
……終わりだ。
ぐちょっという嫌な音に反して、どこも傷まない体で視線を上げる。
俺の代わりに深く腕にナイフを刺さらせたのは、紛れもなく菊池だった。














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!