一瞬だけ好葉のポケットが
光った気がする
ガサガサ
1周目の時
確かバーラドから貰ったはず
魔力を入れた人と同じ人格が
出来る宝石だった気がする
ほとんど残ってないのは
愛灯に使ったせいだろうと読み
まだほんの少しだけ残っている
魔力を好葉に入れた
守る資格も守られる資格も
ないけどそれでもこの希望という
星を途絶えさせたくないが為に
藁にもすがる思いで額にかざした
少しだけ反応したのち
何も起きなくて
ただ愕然としていた
全員が戦ってる中
俺はずっと好葉の手を握った
相手は1周目の好葉と同等
いや、それ以上の強さを誇っている
下手をすれば
俺たちは死にかねない中
少しだけ温もりが戻ってきた
次第に温かさが
全身に巡って
次は魔力を注ぎ込むように
全身という全身に張り巡らされている
手の甲にキスをして
魔力を測ってみたが
途端に魔力を流し込むのを
やめた
死ぬのかと思い俺は
目を瞑った
スリスリ
頬に懐かしくも
俺が二度と味わえない
その温もりが流れ込んだ
今後一切触れられない
その温もりを必死に集め
抱きつくという形で保管している
少し控えめだけど
預ける体重は異様に重たかった
裾を離してくれません!
ガシッ
ギュゥッ
全員)(双子だ)
その後も毒舌寝言大会があったのであった
1番言われたのは雷です
2番目はリルラ
3番目が俺(綴神)だったぜ
リルラは後半になって急に
怒涛の毒舌好葉てにゃんを
味わえたことを感謝しろよな
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!