通信機の音が耳元に聞こえてきた。
「黒蝶、今回の任務は東京卍會 稀咲鉄太を殺すこと」
人を殺す仕事言わば殺し屋だ。
「百鬼」日本最大組織「東京卍會」に唯一対抗できる組織
そして私あなたはその百鬼のNo.2 結構すごいんだよ
「黒蝶」ってのは私のコードネームだ
「了解」
銃を稀咲に向けた瞬間、
バンッ
何もない空間に聞き慣れている銃の音が無機質に広がる。
瞬間に理解した。
私の胸に銃の玉が貫通していたのだ。
血が滲み、呼吸が荒くなりながらも後ろを振り返った
そこには東京卍會 佐野万次郎 が目の前に居たのだ。
そうだ。
何でここに居るんだ……
確かに計画は上手くいっていたはずなのに……
可能性としては裏切り者が居たという事しか…
ははッ
なんだ……そういう事か___
稀咲に向けていた銃を万次郎に向けた
グズグズしてたら撃たれる!
早く…早く!
死ぬ___
万次郎は顔色一つ変えず、追い討ちかともう一発玉を打って来た
本当に馬鹿だ…私は……
私には︎︎"︎︎ 万次郎 "︎︎ を殺せなかった。
……はぁ
ここで私ももう終わりか
でもひとつ言うのであれば
︎︎ ︎︎ ︎︎ 君、 "︎︎万次郎"︎︎ だけが私の後悔だった_____
万次郎は聞く耳持たず振り返って行ってしまった。
残された私は何もすることなくただ万次郎を見つめていた。
頭に血が回らなくなってきてクラクラしてきた……
もう上手く身体も動かす事が出来ない
呂律も回らなくなってきたかも(笑
あぁ~死ぬなこれ…
もう少し人に囲まれて死にたかった…
でももし…もしまた人生をやり直せるならさぁ
君を絶対に幸せにしたい___
けど…私の最後の私の我儘は叶いそうにない……
きっと、
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。