第2話

いち 。
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2024/02/10 00:08
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
ねぇいるんでしょ!秘密にするから!
(なまえ)
あなた
い、いや確かにいるけどぉ……
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
もー教えてよ~!
(なまえ)
あなた
えぇ~……

なんでこんなことになったんだ……。

数分前。ただ雑談をしていただけなのに、最近恋愛話にハマったらしいゆうに好きな人の話題を振られてしまった。
いやまぁ、教えてもいいんだけどね別に…!
ただ、中高時代一度も恋愛をしてこなかった私にとってそういう話題は本当に慣れてない。だって何話していいかわかんないし…。
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
ねぇじゃあヒント教えて!それだけ!
(なまえ)
あなた
ヒントかぁ…ヒントねぇ、

ヒント、ってつまり伏見くんの好きなところを言えばいいっていうことだよね……いやそんなんいっぱいあるけどこれが1番恥ずくない?!
(なまえ)
あなた
えーっ…と、
(なまえ)
あなた
……イケメンで、足長くて、
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
えー!!!何それ面食いじゃん!!ww
(なまえ)
あなた
っはぁ?!面食いじゃないし!!!

思わず大声で否定する。
いや伏見くんは顔だけじゃないし!性格もめちゃめちゃ優しいから!!
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
分かった分かったww
ほかは??
(なまえ)
あなた
他…ってもう言わせる気満々じゃん!!
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
いーでしょ、それくらいでバレないって!
(なまえ)
あなた
え~……

他、かぁ。なんかバレなさそうなのないかなぁ。
(なまえ)
あなた
…笑う顔が可愛くて、友達多くて…
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
ほう。
(なまえ)
あなた
ちょっと不器用なとこもあるけど料理出来て、さらっとイケメンなことする人
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
へぇ~…??
(なまえ)
あなた
ちょ、そんなニヤニヤした顔で見ないでもらっていい?!

伏見くんの好きなところを全部言えと言われたら、多分1時間はかかる。それくらい好きなんだ、あの人のことが。
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
なるほどね~、そんなに好きなんだ?
(なまえ)
あなた
まぁ…そりゃあ初恋の人ですから。
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
そっか~……ぇ、初恋?!
(なまえ)
あなた
ん、え?そうだよ…?
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
え、いやいやあんたまさか学生の頃一回も恋愛してなかったわけ?!
(なまえ)
あなた
え、そうだけど…?!そんなに変?!

急に身を乗り出してきたゆうにびっくりする。
え、そんなに変なことなのかな…?でも確かにあまりにも恋とは無縁な学校生活だったから、感覚がおかしくなってるのかもしれない。
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
いや変じゃないけど…あなたってモテそうなのに恋愛してなかったんだなって思って
(なまえ)
あなた
モテ…私が?!いやまずこの顔面じゃ無理だよ…
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
いやあなたがそうなら私はどうなんのよ…
(なまえ)
あなた
ゆうこそモテてたでしょ!!なんだかんだ優しいし何でもできるし!
(なまえ)
あなた
ほら、彼氏とかいたんじゃないの~?

今度は私がニヤニヤしながらゆうの顔を覗き込む。
ゆうは運動も勉強も出来るタイプだし、絶対モテてたと思うんだけどなぁ。
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
あ~…いた、けど…んー、まぁ私の話はいいじゃん、あなたの話聞かせてよ!
(なまえ)
あなた
あ、ぇ、…そう~…?

あれ、なんか反応微妙だった…?もしかして触れられたくない話題だったのかな、?
一瞬曇ったゆうの顔が頭に残る。この空気の中なんて言えばいいのか分からなくて、咄嗟に口が開いた。
(なまえ)
あなた
ゆ、ゆう!あの、私の好きな人ね、
(なまえ)
あなた
その~…伏見ガクくん、っていう人で!
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
っえ…、

ぃ、言っちゃったぁぁ……!!!泣
この場の空気をどうにかしようと、つい名前まで言ってしまった。
ま、まぁ伏見くんのこと知らないかもしれないし!名前言ったところでどうにもなんないし!!大丈夫大丈夫、落ち着け…!!
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
ぁ、あぁ~そうなんだ!!
いいよね伏見くん!
(なまえ)
あなた
あ、えっ…知ってるの?!
水瀬 ゆう
水瀬 ゆう
あ~……え…っとね、なんかのグループワークで一緒になった気がする…!
(なまえ)
あなた
なるほどね~……!

なんだ、この微妙に気まずい空気は。何の緊張なのか、心臓がやけにうるさい。
あの絶妙な反応。無理に作られた笑顔…

……これはまさか。
(なまえ)
あなた
(好きな人、被ってる…?)

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