あなたside
私は深々と頭を下げた
謝っても謝りきれないことは承知の上で だ
余りにも声に出すのが辛くて涙が出そうだった
でも辛いのは私だけじゃない
隆もだ
私より隆の方がずっと辛い思いをしていた
そう思い涙をぐっと堪えた
そう言ってから暫く無言が続いた
まだ話さなければいけないことは沢山ある
なのに言葉が詰まって出てこなかった
すると 何を思ってなのか隆が口を開いた
"嘘"
隆から出るその言葉は私に痛い程刺さった
なるべく
なるべく心配かけないように
私は笑って話した
気づいたら隆は泣いていて
私の手を握っていた
そう言う隆の声はか弱く
震えていた
これからしてあげれる最低限のこと
"一緒にいる"
私は隆の手をそっと握り返した
苦労させてごめんね
心配かけてごめんね
一人にしちゃってごめんね
そして
助けてくれてありがとう
疲れたのか寝てしまった隆の頭を撫でながら
私は隆の頬にキスを落とした
私はこの時心に決めた
もう"隠し事"なんてしない と
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。