前の話
一覧へ
次の話

第21話

# 君の名前
462
2025/08/02 09:00 更新












__ 長かったな。

俺は思う。

それと同時に あっという間だったな、とも。





ほとけが空へと帰ったあの日から、
時を止めていた全ての物事が動き出した。

あの日俺たちは、泣いて泣いて
泣きまくった。

もちろん、道端で成人男性五人が
泣きわめいているなんて
傍からみたら恐怖映像でしかないから
すぐにないこはうすに戻ったのだが。

そうしてやっと、
これからのいれいすについて
話し合いを進めることができた。

りうらも、ないこも、あにきも、しょにだも、
みんな少しずつ前を向きはじめた。

みんなほとけからの最期の手紙を信じて、
彼が笑ってくれそうな
選択肢を取るようになった。

それがいくら困難そうであっても。
 
しょにだは自身の行動を
恥じていて何らかの罪に問われるのでは、
と懸念したが
それは杞憂だった。

責任を深く感じてるのであろうしょにだは、
微妙そうな顔をしていたが、
もし ほとけがあの場に いたら
ガッツポーズをしていた気がする。

あの手紙を読んでから、
しょにだの精神状態はみるみる回復していったが、
やはり、すぐに活動を再開させるのは無茶だった。

だが、他のメンバーとの遅れはとったが、
しょにだは一ヶ月ほどで
リスナーさんの前へ戻ってきた。

… そう、つまりしょにだも含め、
いれいすは無事、活動を再開したのである。

あんなに決まらなかったこれからの方針だけど、
ほとけの手紙を読んだ俺らは、
満場一致でそれを決意したのである。

様々な批判を押し返した一年強だった。

ほとけが死んだ理由までは
マネージャーさんにも止められ、
さすがに言えなかったが
それでも批判は集まる。

まだ活動を続けるのか。

本当に彼は死んだのか、

お前らと仲たがいして
腹いせに死んだことにしたわけではないのか。

彼はもう、どうでもいいのか。

お前らはそんなに薄情だったのか。

面が一つでも欠ければ
賽子は成り立たないのではないのか。

飛んだ戯言だ。

賽子は欠けていない。

ほとけは今でも、俺たちを見ている 。

いつまでもほとけは、
いれいすのかけがえない二番だ。

俺としょにだの相方だ。

きっと、見てくれているにちがいない。

今、この瞬間も。

だから、だからだろう。




今こうして





 ちょっとまろ 、っ 




 …ん、あぁないこ? 




 ないこ?じゃなくて、 




 も ~ 、円陣 組むから早くっ! 




ないこに手を引かれるがまま、
みんなの方へと行く。



 あ、まろ
 やっときた!! 




 ライブ中は
 ぼうっとすんなよ ~ ~ ? 



 分かっとるって、!!! 




そう、笑いながら 応えたが、
すぐに わかる。

まだ少し あどけないけれど
あの時よりも成長したりうらも。

リーダーらしく 俺らを導きながらも
気を張りすぎないように なった ないこも。

最年長だけど俺らの世話だけじゃなくて
自身も はしゃぐようになった あにきも。

みんな緊張している。




そして、それは俺と、



 … いむくんが、
 ビビってまうほど
 最高のライブにしよう 




彼によって助けられた、しょにだもだった。



 ねぇ、
 それなんかリーダーっぽくない?? 




 俺の台詞 取ってない!?!? 




 え ~ ~ 、
 なんのことかわからへんなぁ?? 




微かな笑いが、舞台袖に生まれる。





ないこが、「 やるよ 」、
と小さな声で囁いた。

りうらが大きく息をする。



 りうら! 




自身の名前を言って、
中央に手を置く。





もう、二番の彼はいないから。

しょにだが口を開こうとする。





しかし。

りうらの手の甲に載るように、
紙が置かれていた。

いつからかはわからない。

気がつけば、ずっと ここにありましたよ?
とでもいうようにそれは、置いてあった。






「 ほとけ! 」


   



という字と、小さなメッセージが
そこには書かれている。






みんなで思わず、目を合わせた。     
 
 




唖然として、しばし動けなかった。






しょにだが、ふっと笑った。




 しょう! 
 



ないこも続けて、手を重ねる。



 ないこ! 




感動で少し震える唇で、
自らの名前を叫ぶ。



 いふ! 



隣をふと見ると、
あにきは満面の笑みで頷いた。



 ゆうすけ! 




ないこが泣きそうな笑顔で言う。



 いれいす、東京ドームライブっ 




『 行くぞ ~ ~ っ !!! 』






五人の声が、
いいや、きっと六人' 'の声が重なる。






「 今日は、僕もいっぱい歌うから
 よろしくね! 」







君の名前と共に、
見慣れたメモ用紙にはそう書いてあった。

笑顔で前を向く。

あぁ、もちろんだ、
俺は呟いた。

今日のライブは、いくらでも熱くなってくれ。

君の体温は、
優しく冷やしてくれるだろう。











歓声に包まれた。
























その日のトレンドに載っていたのは、
# いれいす東京ドームライブ だけではなかった。

それはもちろん、






























『なんか寒いと思ったら、
 不仲に憑かれてたとかまじですか、???』
⇨ fin.





















 はい!

 ということで、これにて
 本作品は完結といたします

 最後の言葉の意味は…
 このチャプターのタイトルを見れば
 わかるんじゃないでしょうかっ

 ここまで読んでくださった読者の皆様方、
 本当にありがとうございました😖😖

 今回のお話は話数も少なめだったので、
 完結までかなり早かったと思うのですが、
 それでもこれだけの人数の方に
 ご閲覧いただけて誠に嬉しい限りです🥹🩵

 そして、私ゆるの方ですが、
 本日八月二日をもちまして、
 無期限の活動休止とさせていただきます

 というのも、私は春から高校生です。

 そろそろ受験にもしっかり向き合っていかないと
 ダメだな、ということで
 今回の判断へと至りました

 たぶんこうしておかないと
 またすぐぷりしょ開いちゃうと思うので…

 全然暗い理由でも何でもないですし、
 落ち着いたらまた戻ってきますので
 安心してください🫶💕

 春にはすぐ戻ってくるはずです!

 私小説書くの、結構好きなので……👉👈

 それで、この作品について何ですが、
 受験が終わってからまた、あとがきだけ
 ここに載せようと思ってます

 今出しても良かったんですけど
 まだ、全然書き終えていなくって…👊👊

 書いた当時の裏側とか、
 ここはこういう小ネタだったんだよ、とか

 覚えている範囲で書いて、
 投稿するつもりです!!

 それと、流石にそこまで待たせといて
 それだけなのはしょぼいな、と私も思ったので
 オマケつきになる予定です!
 
 そちらもまだ、何も進んでないんですけどね…。

 なんとなく構想は出来ているので、
 ちゃんとオマケはできるでしょう!!!

 ちなみに、今回のエピローグくらい
 (これよりはちょっと長いかも)の
 短編になる…はずです!!

 なので、まだお気に入りは外さず、
 先すぎるだろ!って思うと思うんですが
 待っていてくださると嬉しいです🥹🥹

 あと、今日明日中くらいなら
 コメントも返せると思うし、
 受験から帰ってきたときも
 温かい言葉見れたらとか嬉しいなって
 ちょびっとだけ期待してます、なんて🙈💖

 はーともおきにいりも全部
 本当にありがとうございました!

 この作品、恋愛にしなかったので
 伸びないかなって不安に思ってて…
 だから本当に嬉しかったです!!

 見てくださって、ありがとうございました!!

 皆さんに、幸せが訪れますように 。



                  


                    ゆる




















プリ小説オーディオドラマ