神崎 「こっちに来ないでよ!」
道枝「そんな怒んなって」
なんで可愛いなんてか簡単に言っちゃうの……!
勘違いしちゃうじゃん
頑張って歩いているのにも関わらず一向に離れない距離に
もはや諦めすら感じていた。
道枝「俺は思ったことを言っただけだし」
別に悪いことしてないじゃんとボソッと呟く道枝君
いや、なんでそっちが落ち込んでんの
情緒不安定過ぎないか!?
神崎「て言うか着いてこないでよ」
道枝「えっいや俺……」
神崎「ストーカーで訴えるよ」
落ち込んでる道枝君にちょっと強気で攻めてみた
道枝「いいよ。訴えても」
神崎「えっ……」
あ、あれ?
なんか想像と違ったな……
思ったような反応が帰ってこなくて戸惑いが隠せない
道枝「だからいいよって別に訴えても」
神崎「ど、どういうこと?」
道枝「俺別に神崎について行ってるわけじゃないし」
神崎「………」
えーっとどういうことだ?
私に着いて来てるわけじゃない……
じゃあなんで同じ方向に進んでいるの?
道枝「お前よくこの高校通えてるな」
神崎「え、なになに急に褒めてちゃって。何もあげるものなんてないよ」
大阪のおばちゃんじゃないんだから飴ちゃんなんて1個も持ってなし……
道枝「違うわ!!!」
大きなため息をして諦めたようにこちらを見る。
道枝「俺の家もこっちなの別について行ってるわけじゃないから」
神崎「あっそういう事ね……ごめん!ごめん!」
道枝「別に気にしてないよ。神崎が相当なお馬鹿ってわかったし」
神崎 「はぁ?」
何言ってんのこの人
どうしてこの会話から私のお馬鹿がわかるの!
もう……意味がわからないよ。
神崎「ほんとにどこまで着いてくるの?」
マンションのエントランス前で止まり道枝君に問いかける
道枝「いや、俺もここ住んでんの」
ん??????????????
神崎「はぁぁ?!」
今、私の目の前では漫画でしかありえないような事が起きています。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。