お相手・御影怜王の両親に内心で毒を吐く
お得意の愛想笑いと相手が喜ぶような言葉を瞬時に計算して
ふと自分の両親へ目を向けると
気持ち悪い、満足そうな笑みを浮かべてこちらを見つめていた。
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両者のくだくだと無駄な長い話が終わり
待ちに待ったこの言葉を大嫌いな人の口から吐き出される
そっと母親が耳打ちして来たこの言葉が
私の背中をさらに押してくれた
ただただ嫌だったこの人生。
道具としか見てくれない両親。
病院の医院長の父に、頭のいい母、出来のいい娘
外から見れば絵に描いたような完璧な理想の家族。
でも、中身は違う
二人とも外面だけを気にするただの可哀想な人達
まぁだからといって手加減なんてしてあげない
両親からの期待という重りを捨てて、反抗して来たこの数年。
あいつらにあって、私にないもの
「自由」だと思ってた
でも違った。
「自分を突き通せる勇気」と知った瞬間、
悲劇のヒロインぶっていた自分がとても恥ずかしかった。
だからね、私は
「私の人生を私らしく突き通す」
だから今からやることは、そのための第一歩
両者無言で庭園を歩き
両親たちから死角になるところで、私は足を止めた
振り向いた"怜王"を見つめ
そう言い切った私を"御影"は目を見開いて
冷静な口振りでそう言い切った
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!