世の中には意味がある。
お金持ちの家に秀才が生まれるのは教育にお金をかけられて、多くのことを学び、お金という壁にぶつかることなく、自分が好きなことを追求していける。
お金が無い、貧乏な家に貧乏人が生まれるのは、そんなお金持ちの奴らのずる賢い考えに騙され、金を搾られ、お金持ちの支配下に置かれてしまうからだ。
お金持ちじゃなくても、陽キャとか陰キャとか。そういう、''カースト''にも意味がある。
陰キャじゃなくても、''底辺''に置かれてしまえば、陰キャ扱い。そんな社会の厳しさを昔から植え付けられた私たちには、
世界を破壊することしかできない。
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文字通り最悪な高校生活が始まった。
高校受験の推薦で落ち、一般で落ち。
行きたくもない私立高校への入学が決まった。あれだけ自分の過去を晒したのに、高校は見向きもしなかったらしい。
今通う私立高校は、スクールカーストの香りがぷんぷんしていた。
中学受験をしている人たちと混ざる形になってしまい、それですらカーストは出来上がっている。偏差値の割に緩い校則は、化粧を認めるという大胆なものでギャルですか、と疑いたくなるような化粧バッチリの子が多かった。
私自身の変化としては、メガネを卒業した。いつまでも伊達メガネで突き通せるわけではない。バレてしまう前に変えて、底辺卒業しようとしていた矢先、こんな場所に来てしまった。これは確実に実力と努力不足であることは十分承知している。
ボーダー点よりも10点以上下回った当日点。
推薦入試では、評価はB、C。頭がおかしくなったとも思ってみた。しかし、塾にもいってない、その高校を舐めに舐めすぎた私への天罰だと承知する。
一方、兄の透はというと。
無事第一志望に入学。花の高校生活……ではなく課題に追われていた。高校生ってもっと、恋人作って、デートして、場合によっては初体験して。と、言う少女漫画脳でいたが、そうではないらしい。特に私は。
またまた底辺カーストになってしまったのだ。もちろん、陰湿ないじめを受けることなく過ごせているが、だからといって友達がいるわけでもなく、彼氏がいるわけでもなく。充実した日々とはいえない生活だった。
やはりカースト制度は変えられないという厳しさを知り、私は何も無い日々を過ごそうと思っていた。
そんな思いを、神様は許してくれなかった。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。