第3話

# 2Day. 【前半】
9
2025/02/15 07:10 更新




リビング 6時30分……




野白 琴葉
野白 琴葉
…おはようなのですわ…… 


白水 朱衣
白水 朱衣
ん?あぁ、 おはよ。


野白 琴葉
野白 琴葉
朱衣さんは随分早起きなのですね… まだ6時半ですわよ…?(
白水 朱衣
白水 朱衣
それ言ったらことさんだって この時間に起きてるじゃん。(
野白 琴葉
野白 琴葉
まぁ…確かにそうですわね…(


天宮 樹奈
天宮 樹奈
むにゃむにゃ…おはぉ…ょ(?
野白 琴葉
野白 琴葉
樹奈さん、目を瞑ったまま歩くと危ないですわよ…?おはようございます。


野白 琴葉
野白 琴葉
あと、朝ご飯がそろそろ出来上がりますので…それまでくつろいでてくださいね。寝ちゃダメですよ?


天宮 樹奈
天宮 樹奈
りょ…うかい…(









樹奈 side ,





















野白 琴葉
野白 琴葉
樹奈さ〜ん、寝ないでって言いましたよね〜?




そんな声が聞こえ、目を覚ます。







肩を揺さぶられる感覚がした。








寝ないで、とは忠告されていたものの………



結局眠気に抗えず、ソファーの上で横になっていた。






なんとか言い訳をしようと、 頭を働かせたが




寝起きで、なおかつ私に彼女を納得させられるほどの


語彙が思いつかなかった。






天宮 樹奈
天宮 樹奈
寝てない
天宮 樹奈
天宮 樹奈
寝てない
天宮 樹奈
天宮 樹奈
寝てない
天宮 樹奈
天宮 樹奈
寝てない。


数の圧力ってこういうことを言うんだよね…?





野白 琴葉
野白 琴葉
………まぁいいですわ。 朝ご飯、冷めないうちに食べてくださいね?


野白 琴葉
野白 琴葉
私、少し用事がございますので…すぐ戻ってまいります。


白水 朱衣
白水 朱衣
ん…どうしたんだろう。
天宮 樹奈
天宮 樹奈
学校の用意じゃなーい…?しらんけど…







と、起きたばかりの目を擦りながら言う。





そういえば、のあさんはどこだろう。




流石に越してきたばかりで慣れないとはいえ、




彼女の事だ。 寝坊なんてしないはず。








等と考えていると、階段を降りる音が聞こえてきた。










天宮 樹奈
天宮 樹奈
あ〜〜ダメだわ かっこいい口調で考えるの無理。もう無理。
白水 朱衣
白水 朱衣
なに急に。




ガチャッ、 というドアノブが回される音。





少し時間を置いて、リビングの扉が開いた。




そこには長いボサボサの髪をしたのあさん。





紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
お…おはよ………(





いつもよりも声が枯れているような、




そうでも無いような。


天宮 樹奈
天宮 樹奈
おはよぉ〜のあさん! あさごはんたべよ!(


紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
わかった今行く……(


白水 朱衣
白水 朱衣
そんな距離ないよ? 大丈夫?


紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
大丈夫…大丈夫多分………



顔を俯けている彼女の違和感に今ようやく気付いた。












年中無休で半袖を来ている彼女が、




“今日は長袖を着ているようだった。“



やはり新しい環境に慣れていないのだろうか…?





まぁ、そんなものだろう…と、考えるのをやめた。







彼女は私の隣に座り、テーブルに用意されている食事に目を落とした。





紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
ベーコンだ…たまごやきだ………(


紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
そういえばこの間卵焼きを作ろうとしたらスクランブルエッグになったなあ…




私は何故かその話だけ鮮明に覚えている。




きっとのあさんからその出来事を語られたのは数年前だけど、




何故か頭にこびり付いている。 のあさんの顔を見れば



その事を思い出すのもザラにある。



紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
ん………う〜〜ん…おいしい………


紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
うめえ…(


天宮 樹奈
天宮 樹奈
なんで今訂正したの?(


紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
まぁ細かいことはどうでもいいでしょ…それよりも 樹奈さん、早く食べないと冷めるよ?(
天宮 樹奈
天宮 樹奈
いやぁ樹奈さん少食だしちまちま食べる派だし…
紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
そんな時間ないからね?


白水 朱衣
白水 朱衣
辛い現実〜…

















野白 琴葉
野白 琴葉
ただいま戻りました〜………って…


野白 琴葉
野白 琴葉
……なんでこんな廃人の部屋みたいになってるんですか?

天宮 樹奈
天宮 樹奈
ん?ことさんおかえり〜!
天宮 樹奈
天宮 樹奈
廃人の部屋?なにそれ?(


野白 琴葉
野白 琴葉
……… 朝からお菓子はあまり食べない方がよろしいかと…
紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
違う。食べようって勧めたの樹奈さんだから。(
野白 琴葉
野白 琴葉
食べてたら共犯ですわよ。


白水 朱衣
白水 朱衣
私は一口も食べてない。(




野白 琴葉
野白 琴葉
樹奈さん?
天宮 樹奈
天宮 樹奈
は…はい。
野白 琴葉
野白 琴葉
もう少しで学校に行く時間なので説教は控えますが…次やったら………まぁ、わかりますわよね?
天宮 樹奈
天宮 樹奈
はい…すいません…


紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
う〜ん、今出てもいいけど、 ちょっと早いかなぁ…
白水 朱衣
白水 朱衣
………当たり前かもしれないけど のあさんの制服ってやっぱ可愛いよね。


紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
か…可愛い…?あ………ありがと!
野白 琴葉
野白 琴葉
ふふっ、私達、のあさん以外は制服が私服ですものね。
野白 琴葉
野白 琴葉
いつもと違う部分があると 可愛い、とか思うのもわかりますわ。


紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
…ほ、褒めても何も出ないからね!!! ね!?
紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
さ!は、早いけどもう行こう! いいよね!?(



彼女が慌てているのが見て取れる。




褒められる…というか、 可愛い、といわれるのに




慣れていないのだろう。






天宮 樹奈
天宮 樹奈
うん、遅刻したら何されるか分かったもんじゃないからね…
白水 朱衣
白水 朱衣
よ〜し、 じゃあ行こう。 今日も地獄が始まってしまう…(










のあside ,






さっきは慌てちゃったけど……まあ、いいでしょう…







ホームで電車を待つ時間が、どうにも長く感じる。












野白 琴葉
野白 琴葉
樹奈さん、忘れものしていませんよね?


天宮 樹奈
天宮 樹奈
だいじょーぶ!今日はしっかりやってきた!


白水 朱衣
白水 朱衣
今日は忘れ物しても貸してあげないからね。


野白 琴葉
野白 琴葉
そうでしたね…樹奈さんと朱衣さんは同じクラスですし…
野白 琴葉
野白 琴葉
でも甘やかすのは良くないですものね。 忘れても自業自得なのですわ。


天宮 樹奈
天宮 樹奈
ひどい…ひどすぎる…!(




横で聴こえる会話を聞き流す。








樹奈さんと朱衣さんは同い年の中学2年生で、




クラスも同じ。







私は高校の方に通っていて、同じクラスの人はいない。





強いて言えば、同じ高校なのが琴葉さんだ。



彼女は高校三年生の18歳で、今度成人式があるみたい。




ちなみに大学に進む気はないらしい。







成人式はしっかりとお祝いしないとな、って考えている。




私たちが通っているのは中高一貫校で、



丁度全員同じ学校だったのが馴れ初めの初め。





私達の関係は、これからも続いていくのだろうか?



全員が20歳以上になったら、 お酒を飲んだりして…





昔のことを話したりするのだろうか?










私は_
天宮 樹奈
天宮 樹奈
の〜あさんっ! 電車きたよ! 
紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
あっ、 もうそんな時間か… おっけ〜今行く!






考え事は、また今度することにしよう。























電車に乗り、 揺られながら学校へ向かう。



この時間が最近は億劫だ。 普通の人なら、




揺られている感覚が心地よく、





母親の腹の中に似ていてリラックスできる…ということもあるそうだが。





私にはその感覚がどうにも分からない。







“親がいない“時間を多く過ごした影響なのか、





母親の腹の中が思い出せる、なんてことは微塵もなかった。




これも “ 慣れ “だろう。





私は多くの慣れを経験してきた。





少なくとも、他の人よりかは。











孤独に慣れ、陰口を言われ慣れ、虐げられ慣れ、
吐き気に慣れ、嘘を吐くのに慣れ、“この姿“に慣れ、






恐怖に慣れて………















あれ?私の過去ってなんだっけ











そんなつまらない事を考えていると、 既に電車は目的地周辺に居るようだ。








野白 琴葉
野白 琴葉
そろそろ着きますね…本当に樹奈さん忘れ物大丈夫です?


天宮 樹奈
天宮 樹奈
大丈夫だってば!心配しないで!


野白 琴葉
野白 琴葉
忘れても高校には来ないでくださいね?分かりました?


天宮 樹奈
天宮 樹奈
もっちろん!モーマンタイ!





電車の到着の声が聞こえる。


あぁ…今日も一日が始まる………けど、



私は大丈夫。




きっと…………大丈夫なはず。









野白 琴葉
野白 琴葉
それでは、お二人共…気を付けてくださいね。中学の方が少しだけ遠いですから。


白水 朱衣
白水 朱衣
うん、じゃあ気を付ける。
白水 朱衣
白水 朱衣
また後でね。



















野白 琴葉
野白 琴葉
さて、のあさん…行きましょうか?





彼女は私と手を繋いだ。 心底嫌な気分では無かったが、




なんだか不思議な感覚だ。



紫結愛 のあ
紫結愛 のあ
うんっ、行こ〜!














































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