前の話
一覧へ
嗚呼
君は愛というものを知っているか?
よく
〝愛と金ならどちらを選ぶか〟
なんて言う問いがあるな
では金の方が一生を
いや
二生を生きれそうなほど
と仮定しよう
それに対して愛を、、、
仮定なんかできるものでは無い
それは君もわかることであろう
できるという君は
自分なりに愛を十二分理解している
だがそれは自分なりなだけで
皆が皆同じでは無い
ここで冒頭の質問に戻ろう
例えば
〝愛と金ならどちらを選ぶか〟
を質問して
相手が詰まったとする
その時に
「君は愛というものを知っているか?」
と聞いてみよ
いくら知っていると言ってもそれは嘘になる
愛を自分なりに理解しているものは
愛と金について答えれるであろう
愛とは何かで終わっているものは
愛と金なんて言われても
愛がさっぱり分からないから
答えられないであろう
解のない答えを探し続けているうちに
金と比較することなんて
頭の片隅に行ってしまう
知らないものはできない
それは何にでも言えることであろう
愛を知らない限り
誰かを愛することも出来ない
【愛なんてこの世にあるようでないのもだ】
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!