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第1話

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2025/12/20 09:55 更新
その日、僕[あなたの名字 あなたの下の名前]はほんの少し急いでいた

長期休み前最後の大学の講義が予想より長引いて
終わる頃には辺りは日が傾き始め、暗くなりかけていた

スマホを片手に電車の時刻表を確認しながら、
赤信号の横断歩道の前で立ち止まる
あなた
(次の電車は……10分後
 まぁ、1本遅れてもいっか)
ちょうど青になった信号の前でそう思った、
その瞬間だった

僕の視界の端で、ふっ と影が動いた

____あ、

考えるより先に、体が動いた

横断歩道を歩き始めた男性
こちらに向かってくる車

ブレーキ音は やけに遅れて聞こえた
あなた
 危な—— 
声にはなりきらなかった

思いきり手を伸ばした

衝撃は一瞬

押した感触、軽く身体が浮く感覚、そして地面を転がる断片的な映像が、ばらばらに頭に流れ込む

次に聞こえたのは、誰かの叫び声
ウォルピスカーター
のえる、?!
……のえるッッ!!
誰かが、必死に呼んでいる、?

どうやら名前みたいだが、僕のではないっぽい
多分僕が思い切り突き飛ばした人のものだろう

……あ、怪我なかったかな、謝りたい
あなた
(でもしゃーない、体格差ありすぎた 
 かなり本気で押したもん)
あなた
(いや、そもそも身長ありすぎるのが悪い 
 いーじゃん少しくらい分けてくれても)
あなた
(………ん?? のえる、?? )
その名前に ものすごく物申したい気持ちになったが
そんなことはできる訳もなく
ニャンヤオチュー
ちょ、大丈夫ですか、!?
聞こえますか!!
ニャンヤオチュー
救急車呼ばなきゃですよね?!?
えっと、え、118番ですか??
りする
119 だよ焦りすぎっ!!
遠くで、いくつも声がする。

頭の上では誰かが動き回っている気配

僕は仰向けに倒れていて、空がやけに広かった
あなた
(あ〜〜……やばいかも)
不思議と、焦りはなかった

耳からの情報はほとんど聞こえない

頭も もう動かない

意識は最後に、すとん と落ちた
身体が 動かない
えるの
(こういうとき、頭だけは回るんだな)
節々が痛いものの無事

なんとか、目線だけでウォルピスに伝える
ウォルピスカーター
____はい、交通事故です
歩行者2人 …… 1人は意識なし、
1人は意識ありますが身体を動かせません
ウォルピスがニャンヤオの代わりに、
電話を耳に押し当てこの状況を伝えている

りするは焦ってはいるみたいだが、
なんとか冷静に周囲を確認しながら指示を出している

ニャンヤオはこの近くにいない
視界を動かすと 俺の近くには一つの人だかり
聞き慣れた声はあっちから聞こえてくる

多分、その中心は 倒れているであろうさっきの青年
さっきまで、ただの通行人だったはずの人
えるの
(………なんで、)
俺を、庇ったんだ

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