第8話

1
2023/12/05 10:00
カフェ
アヤト・レオリスSide
アヤト・レオリス
なぁ………それ一口頂戴
俺はダメ元であなたの下の名前(カナ)に強請ってみた
少しでも照れた顔を見たいという俺の悪い部分が顔を見せたからだ
俺だけが意識してるのは何だか癪だからな…
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
はぁ……ほら
アヤト・レオリス
……お前さ…
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
自分で言ったのにいらないの?
アヤト・レオリス
いや、貰うけどさ
何でコイツは動揺しないんだよ。と思いながらパンケーキを貰った
今更ではあるがコイツの中の俺はどんな存在なのか気になってきた…
アヤト・レオリス
これ、他の奴にもやってんの?
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
やるわけないでしょ
アヤト・レオリス
……へぇ
俺は少し優越感に浸った
自分があなたの下の名前(カナ)から貰えたという事実に
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
誤解されない様に言っておくけど
やる人が居ないからよ
アヤト・レオリス
あぁ、そういうこと…
そう考えると残念だな…
俺はその対象に入ってないということは相当時間が掛かりそうだ…
俺という男をあなたの下の名前(カナ)の中で特別な位置に置かせないと…
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
何の話?
アヤト・レオリス
何でもない、そろそろ行けそうか?
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
もう少しゆっくりしたいのだけど
アヤト・レオリス
次が乗れなくなるけど
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
……分かった、次メリーゴーランドは?
アヤト・レオリス
マジで言ってる?
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
?……えぇ
メリーゴーランドって……
まぁ、あなたの下の名前(カナ)が楽しめるならいいか
夕方
アヤト・レオリス
時間を忘れて遊べたな
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
そうね
メリーゴーランドに乗りその後、シューティングゲームに行ったりとあなたの下の名前(カナ)の行きたい
所に行って楽しんだ
アヤト・レオリス
パレード、どうする?
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
観覧車に乗りたい、乗りながら見れるよね?
アヤト・レオリス
見れるけど、そんなのでいいわけ?
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
いいの
そう言ったあなたの下の名前(カナ)を連れて観覧車に乗り頂上に着くまで言葉を交わしていた






観覧車内
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
そういえば、アヤトって恋人居るの?
アヤト・レオリス
は……何で?
あなたの下の名前(カナ)から絶対に聞くことがないと思っていたから動揺してしまった…
そもそも、彼女なんて居たことないし欲しいとも思わない
あなたの下の名前(カナ)以外は……
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
アヤトは周りの女生徒に人気でね
私としか話せないだとか言われてるのよ
アヤト・レオリス
うわ…何その言われよう…
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
で、どうなの?アヤト
アヤト・レオリス
半分正解で半分不正解
………俺はお前にしか興味ないよ
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
…………婚約話はお断りよ、私は誰ともする気はないの
数秒考えていたがそういう意味だと解釈したみたいだ
コイツも大概だな…
アヤト・レオリス
はぁ…
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
アヤト・レオリス
苦労するな…
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
何を言ってるか知らないけど、もうすぐ頂上よ
アヤト・レオリス
みたいだな
ここでキスができれば良いんだろうけど今のコイツにしても婚約話になるだろうし
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
綺麗ね、あの光
アヤト・レオリス
夕方くらいが丁度いいな
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
この後は下るのね…
アヤト・レオリス
嫌なの?
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
あのパレードを見ていたいもの
そう言って悲しげな表情で外を見るあなたの下の名前(カナ)に触れそうになった
あなたの下の名前(カナ)に触れるのは恋人である奴だけだ
それは俺じゃない…
帰宅
あなたの下の名前(カナ)・シェリルSide
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
楽しかったわね
アヤト・レオリス
そりゃ良かった
口ではそう言っているけとアヤトの表情は悔しそうな表情をしていた
観覧車を乗り終わった後からずっとこの調子だ
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
アヤト?
アヤト・レオリス
ん?どうした
でも、声を掛けるといつもの表情で返事をくれた
隠さなくてもいいのに…
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
アヤトは楽しかった?
アヤト・レオリス
まぁまぁかな
お前が楽しかったならいいよ、それで
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
……
アヤト・レオリス
何?俺、変なこと言った?
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
アヤトって時々、馬鹿よね
アヤト・レオリス
…はぁ、何を言い出すかと思ったら…
アヤトは呆れた様に溜息をついて言った
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
事実でしょ、アヤトは頭は良いけどそういう所は頭が堅いわね
アヤト・レオリス
そう言われてもなぁ…
アヤトは自分の為じゃなく他人の為に動く癖がある
少しくらい、自分の為に動いてほしい、自分の身体を大切にしてほしい…
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
……帰りましょ
アヤト・レオリス
だな、明日も授業だし
あなたの下の名前(カナ)・シェリル
えぇ
帰るときは二人とも何も話さず静かだった

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