第6話

107
2026/06/22 12:27 更新
白空
白空
ただいまー、くりーむぱん。いる?
放課後、鍵を開けてロゼの家に入ると、

リビングから「はーちゃん、おかえりー!」と弾んだ声が返ってきた。

ソファにはお兄ちゃんだけでなく、何故かLapis、メルト、みかさの子供組3人も勢揃いしてゲームをしている。

相変わらず、ここはどっちの家か分からないくらい、みんな普通に居座っている。
ロゼ
ロゼ
はーちゃん、学校どうだった? 友達できた? 人見知り発動してない?
白空
白空
うるさい、くりーむぱん。静かにして。入るなり質問攻めにしないで。
……あ、でも、面白い報告はあるよ
上着を脱ぎながらリビングの椅子に座ると、Lapisがゲームのコントローラーを置いてこちらを振り返った。
Lapis
Lapis
面白い報告って何だよ、はーちゃん。まさかもう彼氏できたとか言うなよ?
白空
白空
できるわけないでしょ、変なこと言わないで。
……実は、同じクラスのまひろまるに、私がYouTube始めること話したんだよね
Lapis
Lapis
えっ!? まひろまるくん!?
その名前に、ロゼだけでなく子供組の3人も「ええっ!?」と一斉に声を上げた。

さすがに同じSTPR所属のグループ『とぅるりぷ』のメンバーだけあって、みんな彼のことをよく知っている。
ロゼ
ロゼ
話したって……はーちゃん、まひろまるくんの正体に気づいてたの?
白空
白空
うん、声で一発。隠す気ゼロだったし。
だから『とぅるりぷのまひろまるくんでしょ』って言ったら、顔真っ赤にして大慌てしてた
みかさくん
みかさくん
あはは! まひろまるくん、めっちゃ慌ててそう!
メルト
メルト
うわー、それ生で見たかった。俺も混ぜてほしかった。
メルトとみかさが楽しそうに笑う中、Lapisは少しだけ悔しそうな顔をして腕を組んだ。
Lapis
Lapis
なんだよ、アイツが同じクラスなのかよ。……はーちゃん、アイツに変なことされてない?
人見知りだからって、ぐいぐい来られて困ってないか?
白空
白空
ううん、全然。むしろ、まひろまるがいてくれて良かったかな。
人見知りだから知らない人ばかりだと胃が痛いけど、同じ活動者の友達がクラスにいるの、
普通に心強いしYouTube始めるのも、めっちゃ応援してくれた
私のその言葉に、Lapisは「……チッ、まぁアイツが良い奴なのは知ってるけどさ」と、

ぶつぶつ言いながらも少し安心したように笑った。

そんな子供組のやり取りを後ろから見ていたロゼが、

両手を頬に当てて、完全に「後方腕組み保護者面」のハイパー進化版みたいな顔をしている。

めちゃくちゃほっこりした目をしているのが、見なくても分かる。
ロゼ
ロゼ
お兄ちゃん、もう涙が出そう……! はーちゃんが学校で素敵な『活動者の仲間』を見つけて、
こうしてLapisたちとも楽しそうに報告し合ってるなんて……。なんて尊い世界なんだろう……!
白空
白空
うざいよ、くりーむぱん。泣かないで。あと顔がうるさい
みかさくん
みかさくん
そんなこと言いながら、はーちゃん、ロゼに一番に報告してくれてるの可愛いよねぇ
みかさにクスクスと笑われて、私は少しだけ顔が熱くなる。

口は悪いし、人見知りだし、いつもお兄ちゃんのことは

「くりーむぱん」なんて呼んでうざがってしまうけれど。

こうして学校での出来事を真っ先に話したくなるのは、やっぱりこの場所が、世界で一番安心できるからだ。
白空
白空
……ま、来月からのYouTube、まひろまるも応援してくれてるし、絶対に成功させるから。
お兄ちゃんも、子供組のみんなも、ちゃんと私のことサポートしてよね
ロゼ
ロゼ
もちろん!! お兄ちゃん、はーちゃんの初配信は最前列でペンライト振るからね!?
白空
白空
それは本当に恥ずかしいからやめて
私のぶっきらぼうな、でも優しさを込めた言葉に、リビングは今日一番の温かい笑い声に包まれた。

最高の味方たちに見守られながら、5月のデビューに向けた準備は、さらに熱を帯びていく。

プリ小説オーディオドラマ