薄暗い部屋で1人、孤独にパソコンと向き合う。
ぼんやりとパソコンを眺める。
キーボードの乾いた音が部屋に響き渡る。
エンターキーを押してページを開く。
503 service unavailableというエラーコードが画面に表示されてブラウザのページは固まってしまった。
静かにブラウザのページを閉じてそこら辺に放置していたペットボトルのお茶を飲む。
少し酸味があるお茶をゆっくりと傾けて喉に流す。
本当は酸味があってはいけないお茶な気もするが…
まぁいいだろう。
後で腹、壊さないといいな。
流石にこれくらいじゃ壊さないだろう。
俺の腹、強いし。…多分。
しばらくパソコンを眺めていると、
エラーコードが消えてブラウザのページに飛べるようになっていた。
やっと入れたことに少し感動しながら画面をスクロールしていく。
画面をスクロールしているとピロン、という着信音がなった。
そこには503 service unavailableというエラーコードと共に、『こんにちわ、今日はとても寒いですね。』
という律儀な文章が書かれていた。
宛先もよくわからないし、なんならエラー起こってるし。
よくわからない現象が起きてしまっている。
もしも詐欺だとして、用事を伝えていないのはよくわからない。
だから詐欺ではないただの迷惑な人か、それかとんでもなく馬鹿な詐欺師か。
その2つの選択肢しか俺は思いつかなかった。
また、ピロンという着信音がなってメッセージが届いた。
『誰か知らない優しい人へ、
誰かと楽しいことを見つけてみたいです。』
意味がよくわからない文章に呆れながらそのブラウザを閉じる。
『生きる意味を一緒に見つけたいです。』
明らかに胡散臭いのに、明らかにヤバそうなのに。
なぜか俺は返信をしてしまった。
『僕も生きる意味を見つけたいです。』
馬鹿な行動だと思う。浅はかな行動でアホだと思う。
そんなことを返信した後、またピロンという着信音がなった。
『じゃあ、一緒に探しに行きましょう。“幸せ”を。』
そして僕らは生きる意味を、幸せを探すことにした。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。