発表が終わり、「ありがとうございました」と力を込めて言う
精一杯やった
持っている力はすべて出した
パパ___社長が立ち上がり
私に評価をする
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翌日
社長に呼ばれて社長室に来てみると
なぜかそこには昨日月末評価を見ていた
韓国事務所のスカウトさんもいた
あなたはその夜、部屋の窓から東京の街を見下ろしながら考えた
韓国に行けば、夢に近づける
でも、高校はどうする?
母は何て言うだろう
匠は…
スマホを開くと、匠からメッセージが届いていた
「あなた、雪が降ったぞ。久しぶりに匂いがした」
そのメッセージで呼び起こされる記憶
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真剣な私とは裏腹に
匠は笑って、雪の上に足跡を残しながら言った
あなたはその言葉に、少しだけ足を止めた
雪の匂い
小さい頃、匠と一緒に雪だるまを作った時の、
あの冷たくて澄んだ空気
でもその時の彼女には、そんな記憶は邪魔だった
匠は何も言わず、あなたの前を歩いていった
あなたはその背中を見ながら、心の奥で何かが揺れた
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あなたの胸がきゅっと締めつけられた
夢と現実
都会と田舎
未来と過去
あなたの下の名前をカタカナでは、決断を迫られていた












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。