……1005.8m以外と飛んで行った
そうすると同じクラスの奴らが騒ぎ出す
それを私はヘッドホンの上から手を被せて聞こえないように耳を塞ぐようにしゃがむ
「なんだこれ!!すげー面白そう!」
「1005.8 mってマジかよ」
「"個性"思いっきり使えるんだ!!さすがヒーロー科!!」
これ以上、先生に要らんことをさせないで欲しい
面倒事は御免だから
ほら、絶対にこれは……嫌な、流れだ
ヒーローになるつもりにもない私がきた時点で可笑しいんだよ、こんな気持ちで三年間ヒーローなんて
一層事、除籍とか…ならないかな……
「「「「「はあああ!?」」」」」
「最下位除籍って…!」
最下位になれば、除籍…
「入学式初日ですよ!?いや初日じゃなくても…理不尽すぎる!!」
理不尽とか、この世界全てだろ
ヴィランやヒーロー、市民
皆、理不尽の中で生きてる
ただ、その理不尽が今日になっただけ
マック、とか全く興味無いし
それよりも…ヒーローに興味無いのに…ヒーロー科なんて……あぁ、何で来たんだろう
乗り越えなきゃ行けない問題が山ずみな私には無理な気がしてきた…きっと、これからも苦難ばかり
第一種目 50m走
疲れた…
主な攻撃はほぼ遠距離だ
だから走るとか嫌いだ
【8秒03!】
第二種目 握力
面倒臭い…
何で握力を計らないといけないんだよ
【右 15kgw 左 12kgw】
第三種目 立ち幅跳び
【30m】
第四種目 反復横跳び
【28回】
第五種目
【一回目 1005.8m 二回目 1008.7m】
「緑谷くんこのままだとマズイぞ…?」
「ったりめーだ無個性のザコだぞ!」
「無個性!?彼が入試時に何をしたのか知らんのか!?」
「は?」
無個性が…入学できるとか……有り得ない
「な…今確かに使おうって…」
イレイザーヘッド…が担任……なんか嫌だな…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!