第26話

二十六霊
136
2023/08/23 10:39
ザァァァァァァァァァァァァッ
白鹿
キュ…
あなた
いいの…
白鹿
キュイッ
あなた
確かに…強くなってきたね…
白鹿
キュッキュイッ
あなた
そうだね…移動しよう
白鹿
キュイッ?
あなた
帰らない…
白鹿
キュイ…
あなた
してない…
白鹿
キュ…
ザァァァァァァァァァァァァッ
あなた
雨…やまないね…
白鹿
キュイッキュイキュッ
あなた
白鹿も…帰りたいなら…帰っていいんだよ…
白鹿
キュイッ
あなた
龍といて…八咫烏も…野干もいる…
白鹿
キュイ…
あなた
傘になるの…欲しいなぁ…
白鹿
キュイッ
ゴゴ…
白鹿
キュッ
あなた
どうしたの…
白鹿
キュイッ!
あなた
上に…?
ゴゴゴゴ…
あなた
っ!行くよ…
パシャッパシャッパシャッパシャッパシャッ
あなた
走れる…?大丈夫…?
白鹿
キュイキュッ?
あなた
大丈夫…
ゴゴゴゴゴゴ…
あなた
そろそろ崩れる…
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ
ドシャアァァァァァァァッ
白鹿
キュイッ!
あなた
崩れ始めた…!
白鹿
キュッ!
パシャンッ
白鹿
キュイ…
あなた
白鹿…!
白鹿
キュッ
あなた
っ…「変われ!!」
白鹿
キュイッ!?
シュバッ
白鹿
キュイィッ!
あなた
僕だけでいい…
ドシャアァァァァァァァッ
バキバキバキバキバキバキバキッ
ガラガラガラガラガラッ








白鹿
キュ…キュッ?
ポタッポタッポタッ
白鹿
キュイッ?キュイッ?
パシャッパシャッパシャッ
白鹿
キュッ?キュイッ!キュイッ!
パシャッパシャッパシャッ
白鹿
キュイッ!キュイッ!キュイッ!
パシャパシャパシャ
白鹿
キュゥ…キュゥ…キュゥ…
パシャパシャパシャ
白鹿
キュイィィィィィィィィィィィッ








ザァァァァァァァァァァァァッ
七松
雨か
中在家
心配か
七松
別に
中在家
兄弟では無いは、言い過ぎだ
七松
…………
クルル…
白鹿
キュイィィィィィィィィィィィッ
クルッ?
七松
どうした?
クルルッ
七松
白鹿の声?
中在家
聞こえたか?
七松
いや
白鹿
キュイィィィィィィィィィィィッ
クルッ!
七松
あなた?
グルルッ
白鹿
キュイィィィィィィィィィィィッ
シュタッ
グアァァァァァァァァァァァァッ!








聞こえた
白鹿
「誰かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「今行きます!」
届いた
白鹿
「あなた?どこ?どこ?」
土と雨の匂いが強くてわからない…
まさか…下まで落ちた…?
白鹿
「あなた…あなた…」
「白鹿!」
白鹿
「龍さん!」
「あなたはどこに」
白鹿
「それが、崖崩れに…」
「崖崩れに?確かにこの雨だと起きてもおかしくありません…それに巻き込まれた…」
白鹿
「龍さん…ぼく…」
「今はあなたを。白鹿、下向きに考えてはいけませんよ」
白鹿
「そういえば、お兄さんの方は?」
「いるのでしょう」
白鹿
七松
やっぱりバレたか!
白鹿
「来たんだ」
七松
今言うことじゃないと思うが、喋れるんだな
白鹿
「これは思っていることが直接伝わるようにしてるんだよ。ついさっきできるようになったの」
「私はできること忘れてました」
七松
そうなのか
白鹿
「それより、あなたを探さなきゃ!」

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