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第5話

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2026/02/28 18:00 更新
SM side
スンミン
これが僕らが今日から過ごす部屋?
転移された先で見たのは、いつか魔法使いの映画で見たような塔にある部屋だった。
バンチャン
みたいだね、綺麗に片付いてるし荷物もある。間違いないよ。
フィリックス
あ、僕荷物…。
スンミン
後で取りに行くよ、一緒に。
フィリックス
ありがとう
その後軽く自己紹介した後一度バンチャンとイエナとヨンボクの3人は荷物を取りに帰った。

そして、今僕はリノヒョンと2人きりだ。
リノ
なあ。
スンミン
はい?
リノ
お前ってさ、何でそんな魔力があって魔法も恵まれてるのにここ魔法学校入んなかったの?
スンミン
何でって…自覚なかったし、最近までずっとただの花屋だったから…。
リノ
ふーん、そう。
そうだ、魔法についてはこれから色々習うと思うけど、一応基礎の基礎だけ教えておく。よく聞いとけよ。
スンミン
はい。
リノ
よし。じゃあまず魔力だ。
リノ
魔力は簡単に言えば魔法を仕舞っておく格納器官なの。
スンミン
格納器官…。
リノ
そう。だから俺ら魔法使いは魔法を奪われたくらいじゃ死なない。肉体がある限り再生するしな。
リノ
問題は____魔力だ。
スンミン
魔力?何でですか?
リノ
俺らは魔力を奪われたら死ぬ。
リノ
コアなんだよ。魔法使いの心臓みたいなもん。
スンミン
心臓、ですか。
リノ
そう、魔力がないと魔法の形を維持できなくなってしまう。
リノ
掟では魔力を奪うのは御法度だけど最近は魔法使いをジョーカーが殺して力をつけるくらいだ。用心しておかないといけないからな。
スンミン
何で、そんなにジョーカーに詳しいんですか。政府関係者でもないのに。
リノ
要請だよ、政府からの。
『ジョーカーの根源を断ち切れ。そのためなら武力行使も辞さない』ってな。
スンミン
つまり、ジョーカーを殺すのが魔法使い?
リノ
今だけな。普段はきちんと勉強してる。
リノ
それに、俺らみたいな学生は余り現場には出ない。授業で対ジョーカーに役立つものを習得するだけ。
その後も、ジョーカーは魔法使いをよく狙うこと。
また、感染ジョーカーと元凶は全くの別物で、殺された人の意識に入ったのが中から出た状態を感染ジョーカーと呼ぶこと等役立つ情報を教えてもらった。
バンチャン
ただいま、2人とも。
スンミン
あ、おかえりなさい
リノ
すごい荷物だな。
フィリックス
え?全部必要なものですよ?リノヒョン。
バンチャン
まあ、ちょっと多いくらいが丁度良いよ。
リノ
ちょっとなのか?それは。
スーツケースにボストンバッグにリュック。
スンミン
…ヨンボギは人間界にお別れしてきたの?
フィリックス
違うよ、全部必要なものだし!
スンミン
殆どお菓子なのに?
フィリックス
いるでしょ!お菓子は。
アイエン
この茶色いのは何。土?
フィリックス
ココアパウダー!ブラウニー作るの!
アイエン
へぇ。(料理教室じゃないんだけどな)
バンチャン
さて、お喋りはこのくらいにして、そろそろ寝たら?ジョーカーが活性化する夜は寝れないからね。
フィリックス
え?大丈夫じゃない?僕ジョーカーだし。
リノ
いや、逆にジョーカーだからヤバい奴来そうなんだよ。
アイエン
気配の抑え方でも習ったら?僕には必要ない代物だけど。
バンチャン
確かにじゃあ寝る前に少しだけ。完全に抑えられなかったらイエナに頼むね。
スンミン
僕も良いですか。魔法使いをジョーカーが狙ってるなら僕も習っておきたいです。
バンチャン
うん、そうだね。じゃあ始めようか。
バンチャン
気配の抑え方はシンプルなんだ。自分の力と向き合うこと。そして、力の輪郭を捉えたらそこに鍵をするイメージ。
バンチャン
やってみて。
リノ
大丈夫だ。暴走したら俺らが止める。
そう言われて僕は目を閉じる。



力…力…

ようやっと見つけた力の輪郭にそっと鍵をかける。

そして目を開けると隣では半分ジョーカー半分人間のヨンボクが額に汗をかきながら力を押さえ込んでいる。

そして、ジョーカーが完全に引っ込んだ、その時。
ヨンボガも目を開けて「どう?」と2人に嬉しそうに尋ねている。
バンチャン
2人とも上手だね。うまく抑え込めているよ。
その言葉を聞いた瞬間ホッとして近くのベッドに倒れ込みそのまま眠ってしまった。

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