登校している生徒たちで賑わう教室 。
相変わらず 、 私の手は 彰人 に繋がれたまま
2年A組の札がぶら下がっている場所に
足を踏み入れた 。
順番にクラスメイトの高橋くんと鈴木くん 。
彰人 の友達で 、 サッカー部所属の陽キャだ 。
サッカー部という事もあって 、
彰人 とは仲が良いみたい 。
そろりと視線を外して
荷物を自分の席に置こうと足を踏み出した時 。
彰人 に肩を抱き寄せられて 、
気づけば 彰人 の腕の中にいた 。
顔を動かせば触れてしまう距離に
彰人 の顔があるという程に近く 。
そんな二人の会話を横目に 、
彰人 は私を抱きしめたまま
ぐるりと自分の席の方へ方向転換した 。
頭上にある 彰人 の顔を見上げながら話していると 、
目を細めて妖艶に微笑んだ 彰人 が
不意にそう言った 。
なんか扱い方が強引になってる気がする 。
ていうかそれは 彰人 がしたいだけでは ?
… なんて口に出せないから 、
心の中で文句を言い続ける 。
さぞかし不満気な顔をして 彰人 のことを見ていたのに
そんな私を見て柔らかく笑った 彰人 は
私の頭を撫でてきた 。
… 子供じゃないのに 。
" 片割れ " が同じクラスだと 、
心臓が幾つあっても足らない気がしてきた 。
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--- setting ---
高橋 陽翔
↪︎ サッカー部所属
お調子者の陽キャ男子
東雲くんをイジるのが好き , 結果倍返しされる
鈴木 碧
↪︎ サッカー部所属
基本ツッコミ役
偶にネジがぶっ飛ぶこともある
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。