〈 優吾 side 〉
あなたはトマト畑から
トマトをもぎ取ると
嬉しそうに持っているカゴに入れて
そんな様子を遠目から見守っていると
野菜がたくさん入ったカゴを持った慎太郎が
俺の隣に来ながらそう言って
慎太郎があなたの姿を見ながらそう言ったため、
俺も視線を慎太郎からあなたに移した。
スタイルの良さは隠せてはいないが、
長い黒髪をふたつ三つ編みにしていて
顔はあえてそばかすを描き、
冴えないメガネと麦わら帽子を被っていた。
なんでこんなところに俺らと
そしてあなたがいるかというと、
遡ること1週間前…
*
*
とまぁ、こんなことがあり、
農家と繋がりが深い慎太郎にお願いして
農業体験をさせて貰っているところだった。
〈 あなた side 〉
腰を上げて太陽を見上げて
首にかけているタオルで汗を拭く。
大量に汗をかいているけど
不快感は無く、むしろ清々しい。
今まで体験したことのない世界に
少し高揚している自分がいた。
とうもろこしに手をかけるが、
なかなか上手く取れず苦戦していると
後ろから手が伸びてきて
私が掴んでいるとうもろこしに手を添え、
サクッ、と簡単に収穫してくれ
後ろを振り返ると
とうもろこしを持った
慎太郎くんが立っていた
彼は私にとうもろこしを渡して
ニカッと笑って
慎太郎くんは持っていた
とうもろこしの皮を剥いだと思ったら
バキッ!!と半分に折って
私は彼が渡してくれた半分を受け取った。
よくテレビとかで見る野菜をそのまま食べる
というのに憧れがあって
初めての体験に胸が高鳴った
そんなことを考えていたら
目の前の彼はとっくにムシャムシャ
とうもろこしを食べていて
美味しそうに食べる彼に触発され
私もガブっと思いっきりかぶりつき
〈 慎太郎 side 〉
芸能人って気取ってるイメージを
勝手にもっていたけど、
目の前で笑う彼女は、
すげー自然体で人間味がある。
今日だけで彼女に抱いていた印象が
ガラッと変わった。
とうもろこしをモグモグ食べながら
彼女が聞いてきた。
自分に向けてニコッと微笑む彼女は
変装をしていても破壊力が凄くて
思わずドキッとしてしまう。
急に目を合わせることが出来なくなって
どきまぎしていると、
後ろからニギーッと耳をつままれて
耳を押さえて後ろを振り返ると
こーちが怖い顔して立っていた
少し顔は熱くなったけど、
肌の色が黒いおかげで
そこまではバレずに済んだ。
彼女は慌てて口に手を当てるも
時すでに遅し…
俺は背中に殺気を感じ
恐る恐る振り返ると
やべー、
こーちを怒らせるのが
一番怖いんだった(泣)
next...
ちるです🙌
ここまで読んで頂きありがとうございます!
なんとなんとなんと…
次でこのお話ラストになります!!!
終わるよ詐欺してましたが、
今度こそ本当に終わります🙏
ぜひ、最後まで読んで頂けると嬉しいです🥹














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!