私はあの猫から割り当てられた部屋のベッドで横たわっている。
どうやらこの部屋は、私と入れ替わってた司書の部屋らしい。
この部屋はシンプルすぎでしょ。味気ないな。
もっとゴテゴテしてる方が好きなんだけど。
仮にも女子の部屋なんだからもっと可愛いとかお洒落とかでも良いと思うんだけど。
さっき引き出しとか色々見させてもらったけど、メイク道具が一つもないとか有り得ない。
その司書本当に女なの???
まぁ、兎に角今日は色々と疲れた。
まさか、他の図書館に来て、働かされるとか思うわけないじゃん。
いつも掃除や報告書とかは彼奴等に任せてたからやり方わからなくて叱られたし。
掃除はわざわざ床掃除で腰痛いし、報告書は何度も書き直しされるわ、ほんと酷い。
慣れないことをして、身体が重いし、痛い。
もっとたちが悪いのは、今までここに居た司書と私が何時、
元の図書館に戻れるのかわからないということだ。
思わず、片方の腕で顔を覆う。
何でこんな目に遭わないといけないわけ?
こんなことされてもあっちだって最悪でしょ。
誰にもメリットないでしょ。
こっちの反応見れば、それくらいわかるし。
誰得よ。ほんとマジで。
少しだけ、思い出しちゃったじゃん...。
思わず乾いた笑いが出てくる。
ほんと、今日は最悪だよ...。
それなのにさ、目を閉じればあの掃除大好きマンが出てくるのは何でよ。
夜ぐらいゆっくり寝かせろよ。
何か「掃除しなさい!」って叱ってくるし。
苛つく...。
トントン...
まさか、この声、今さっきまで考えてた掃除大好きマン!?
コンコン...
あぁ、急かさないでよ!!!
誰?私に電話するような物好きとか居なかったはずだけど...。
まさか、あの人じゃないでしょうね...。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。