第7話

159
2024/03/06 21:00 更新
驚く私に、RMさんは笑いながら不思議そうに首をかしげる。
nj
nj
?なんでびっくりするんですか?
片方の眉だけクイッと上がる表情も魅力的だ。
(なまえ)
あなた
いやあの…
私も同じように思ってるから
(なまえ)
あなた
普段の日常とは全然違う、別世界にいる感じ。まさかアイドルのRMさんもそう思ってたなんてちょっと意外で
それを聞いて彼はおかしそうに笑って言う。
nj
nj
どうして、俺だって日常を生きてる人間なのに。それに、アイドルって言ったってまだデビュー前ですよ笑
nj
nj
こういう場所に来て俯瞰して見ると、なんだか吸い込まれるような気分にならない?この世界に
一人称が「俺」になったこと、時々敬語が外れることに少しドキッとして、素のRMさんを垣間見た気になる。
(なまえ)
あなた
分かります。なんか光と音の渦があってそれに圧倒されるような…
(なまえ)
あなた
RMさんもその渦の一部ですよ、私にとっては笑
nj
nj
それを言うならあなたさんだって。立派に馴染んでますよ笑
nj
nj
…とても綺麗だ
急にそんな事を言われて、一瞬で顔が紅潮するのが分かる。じっと私の顔を見る彼の視線は優しいのにどこか熱っぽくて、恥ずかしくて目を逸らしたいのに逸らせなかった。
(なまえ)
あなた
…RM、さんも
なんとか言葉を、自分が思っていることを絞り出す。
(なまえ)
あなた
とても、素敵です、かっこいいです
最初に見たときからずっと、なぜか惹かれるんです。

そこまでは恥ずかしくて、まだそれを言える段階ではない気がして言わなかった。

RMさんは少し驚いたような顔をして、すぐに照れくさそうに破顔する。心なしか、ちょっとだけ耳が赤い。
nj
nj
ふふっ
nj
nj
ありがとう
ああ、素敵な人だな

心からそう思った。
nj
nj
今日、あなたさんに出会えてよかった

どれくらい見つめあっていたのか、よく分からない。
気がつくと互いの視線は外されていて、2人でなんとなく会場を眺めていた。


やがて、楽器団が優雅な円舞曲 ワ ル ツを奏で始める。何組か男女が体を寄せ合い、音に乗り始めた。ターンと同時に、いっせいに女性達のドレスがふわっと開く様子が美しい。
nj
nj
あなたさん
(なまえ)
あなた
はい?
nj
nj
ワルツとか…踊られますか
予想外の言葉に焦ると同時に、淡い期待が胸に生まれる。
(なまえ)
あなた
今日のために、多少練習したくらいです
nj
nj
そうですか、あの
膨らんだ期待が弾ける寸前のようだ。


nj
nj
もしよければ一曲、僕と踊っていただけませんか?

まるで身体中で花がひらくような気分になって舞い上がる。こういう改まった?ときは一人称はやっぱり「僕」になるんだな、そんなとこも素敵だな、なんてことを頭の隅で考えながら。
(なまえ)
あなた
はい…
(なまえ)
あなた
喜んで
最後の一言は余計かな、とちらっと思ったが、この夢みたいな世界と彼が、私を大胆にして大人ぶらせた。

プリ小説オーディオドラマ