第5話

Bitter Love
38
2026/08/30 06:40 更新
~ tt side










じゃぱぱが俺を連れて入ったのは、全国チェーンのファミレスだった。










しかも、「カニフェア、やってるんだって!!」とか言って。







子供みたいに、目をキラキラさせて。







でも、席に座って、料理が届いて。







2、3口食べてから、じゃぱぱはフォークを置いた。






















jpp
…たっつん、食べながらでいいから、
聞いて。

ttn
、…分かった、

















__気が気じゃなくて食べられない気もするけど。

















jpp
…俺ね、たっつんが出てってから、
色んなことを考えたんだ。



jpp
…もちろん、仕事にも行った。







…仕事…、



そう言われて、じゃぱぱの仕事を思い浮かべた。






俺とじゃぱぱが出会った場所。







そして__

















喧嘩の理由に、なった場所。



























俺が、疲れている時だった。










曲がる道を一本間違えて、ホスト街に踏み入ってしまった。





そこは、普段の俺なら無縁の場所。




















_
ご主人様っ!少し休んで
行かれませんかぁ〜っ?




_
おにーさんおにーさん!
ちょっとお話しよ〜♪






何度「すいません、」と断ったか分からなかった。















そのあと、あるメイドに強引に店に連れて行かれそうになったんだ。






_
おにーさんっ♡疲れてるでしょ〜?
ttn
っやから、別に興味なぃ、ッ、
_
いーからいーからぁ〜♡
ttn
っ、









振り払ったら、逆ギレされるかな…、

そうなったらさらに面倒になる…






なんとか踏ん張っていると、突然後ろに肩を引かれた。



前に引っ張られないように踏ん張っていたせいで、
いとも簡単にバランスを崩した俺。




っ、転ぶ…!



















???
ね、俺の太客取んないでよ〜 w





あまり聞かない、パクチーボイス。


今の俺は確実にこの男の腕の中。


そして聞こえてきたトンデモ発言。



ttn
っは、…?



俺は、動揺した。





???
ごめん、話合わせて?



んべ、といたずらっ子のように舌を出す赤髪の男の人。

俺は咄嗟に、誰やねん、と言いそうになるのをなんとか堪えて、ネープレートを見た。









ttn
、えーと、じゃ、じゃぱぱ、俺…
探してたんよ、?




jpp
、ふは、w


苦しい言い訳。でも、メイドがどんな表情してるかを確認する前に、じゃぱぱさんに抱き上げられた。









ttn
っ、わ、?!/
jpp
ごめんごめん。許して?



_
っちょ、






jpp
んじゃ、行こっか!







ttn
あ、ありがとうございます、…!
ttn
めっちゃ助かりました…
jpp
ん、wだいじょーぶだよ?大変だったね〜
jpp
たまに面倒なキャッチ、いるよねぇ〜
ttn
そーなんですか…
jpp
あれ、ここら辺初めてだった?


ttn
はい、
jpp
そんな感じするw




何かお礼はできないか…なんて考える。





ttn
…あの、何かお礼したいんですけど…
jpp
え〜?大丈夫ですよ!
ttn
いや、元はといえば近道しようとした
俺が悪いし…
jpp
えぇ…?
















jpp
…じゃあ、俺を指名してほしいです、!









会社を出る頃には思いもしなかった。



ホストクラブのソファに座って、ホストと話すことになるだなんて。







jpp
…ほんとに指名してもらえると
思わなかった、


俺も思わなかった、とは言わないでおこう。






指名をしてもらえると指名メニューの上の方に載せてもらえるらしい。
指名数が多いほど、上に載る。
そうすることで、客もつきやすくなる。
…ということらしい。


駆け出しの彼、じゃぱぱは早く人気になりたいらしい。






ttn
…まぁ、助けてもらったし。
jpp
…名前、教えてもらってもいい?
ttn
たつや。たっつんでええよ。




jpp
そっか…俺はじゃぱぱ!
よろしくね、たっつん。



知っとるよ、とは言わないでおいた。
お洒落な名刺を貰う。
名刺入れを開いても、それと似たような名刺は一枚もなく、なんだかとても目立っていた。

癖のように、自分の名刺を渡してからふと気づく。



…渡さんくても良かったか、





jpp
うーん、なんか喋りたいこととか、ある?
ttn
ぇぇ…?そうやなぁ…



jpp
たっつんって、関西出身?
ttn
?おん、
jpp
いーね、関西弁俺好きなんだ〜、



ふふん、と少し嬉しそうに話すじゃぱぱ。

ttn
ふーん…?


そこでふと、遠くからシャンパンコールが聞こえてきて思い出す。



ここはホストクラブ…と、いうことは、シャンパンで稼ぐんだよな…?






ttn
あ〜…なんか飲み物、いる?
jpp
、ぇ
jpp
ぃ、いいの…?
ttn
笑、遠慮すんの?
jpp
だって、来て欲しいって俺が言ったし…、
ttn
いーのいーの。お礼したくて来たんだし。



そっか…と遠慮がちにメニューを取り出すじゃぱぱ。

売られてるアルコールは、お洒落なものばかりであまり聞いたことがない名前の方が多かった。

もっとも、お酒に弱い俺にとっては安心できるような、できないような…なんとも言えなかったけど。



jpp
じゃあ、1番安いので…
ttn
ん、わかった。








そうして届いた2本のグラス。



俺たちは乾杯をしてグラスを仰いだ。





ttn
!飲みやす…
jpp
お酒、苦手なの?
ttn
あ〜…酔いやすくて…w
あんまぐいぐい飲まんかなぁ…
jpp
へぇ〜、まぁ確かに、弱そう?笑
ttn
馬鹿にしとる?
jpp
してないって、ごめんごめん笑




くすくすと笑うじゃぱぱは、なんだか幼く見えた。



そうして、俺らは少し話をしてその日を終えた。





__また来週、会う約束をして。








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