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第14話

残り23日
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2026/02/25 22:12 更新
今日もボクは類と司先輩の後を追う。

司センパイの足取りが、ほんの少し重い。 

階段で一瞬止まる。



次の瞬間、類がさりげなく立ち位置を変える。



支えない。

でも、いつでも支えられる位置。


🎀
(あーほんと、わかりやすい)
その時。




司先輩が、小さく咳き込んだ。



一瞬だけ、苦しそうに胸を押さえる。



🎈
……あと…、23日



🎀
は……




一瞬思考が止まる。







23日……





先輩は、掠れた声で返す。
🌟
そんなの…分かってる




それだけ。




数字。





"あと23日"

カウントダウン。



心臓が、嫌な音を立てた。



____
____
____





夕方____。



🎈
今日はもう、休んで。

類の声。


司先輩は、素直にうなずいた。







🎀
(司先輩は……もういいや)
🎀
(狙うは……)






類。








類が、人気のない通路に入った時。



🎀
……ねぇ、類


声をかけた瞬間、

類は振り向いた。

🎈
おや?瑞希。偶然だね



”いつも通り”余裕のある顔。

🎀
偶然じゃないよ
🎀
ボク、類の後つけてたんだ。


類は一瞬、驚いた顔をした


🎈
っ……、
🎈
へぇ


🎀
ねぇ、さっきのさ
🎀
”23日”って…何?
  



空気が、止まる。



類は、数秒だけ黙った。


🎈
聞き間違いではないのかい?
🎀
違う



間髪入れない。


類は、否定しなかった。


🎀
司先輩、転校じゃないでしょ?

🎈
……


🎀
類さ、司先輩が消えようとしてる理由、知ってるでしょ?


類は、視線を逸らさない。

🎈
……さぁ、知らないね


🎀
誤魔化さないでよ。
🎀
ねぇ、司先輩さ




🎀
死ぬの?



その言葉に、


類の瞳が、わずかに揺れた。




一瞬。



ほんの一瞬だけ。




それで、十分だった。






🎀
……そっかぁ

🎀
後、何日?


🎈
23日……




否定しない。




隠さない。




数秒黙ったあと、





🎀
馬鹿じゃないの?

小さく吐き捨てた。

🎀
2人だけで抱えちゃってさ


🎈
それが、僕の愛す人が願ったことだから。
🎈
……それだけだよ



類は、苦笑いした

🎈
恋人の最後のわがまますら…叶えられないなんてね



類の表情が、初めて崩れかける。



はっきり言った。


🎀
止めるよ、ボクは
🎀
司先輩が望んでなくても

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