第91話

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2026/02/16 09:23 更新
あれからしばらくすると、いつの間にか外が暗くなり始めていたことに気がつく。
アリスもとっくの前に昼寝から戻ってきており、夕飯の支度を何時から始めようか考えているのか、頻繁に時計で時刻を確認している。
フラワーは、喉が乾いたようで大きなコップに水を入れ、一気飲みしていた。
各々が自由に時間を潰す中、突然インターホンの電子音が家に響く。

「はーい?」
「あぁ、来たか。」

一番最初に動いたのはアリスであり、その後スカイが後に続く。
駆け足で玄関に向かったアリスは、重たいドアを押して、玄関前にいる人に目を見開かせた。

「あれ、ユキさんにホープさん!」
「こんばんは〜。ご飯ってまだですかね?」
「え、うん。そうだけど…。」

玄関前で並んで待っていたユキとホープ。
ユキはアリスに気がつくと、手を振りながら軽く挨拶を交わした。
そして、彼女の質問におずおずと頷いたアリスを見ると、手を合わせて嬉しそうな笑顔を浮かべる。

「それならよかったです!足りない分の食材を買ってきたので、今日の夜ご飯は私に作らせてください。」
「えっユキさんが!?」

一体どういうことなのかと言いたそうに、アリスは後ろにいるスカイへ視線を送る。
その視線から逃げるように玄関の外へと出て行ったスカイは、「あー」と声を漏らしながら頬を指でかいた。

「まぁ、今日はコイツと飲みに行くから、ガキ共頼んだ。」
「聞いてないんだけど?」
「言ってないからな。」
「連絡ぐらいしとけよ。」

ホープの頭を軽く叩くと、彼はスカイの手から逃げ出し、後ろからスカイの背中を小突き始める。
それがまぁ中々の強さで、小突かれたところがジンジンと痛み、頭を叩いた手で自分の背中を擦った。
その様子を見ていたユキは苦笑を浮かべながら、家の中へと入っていく。

「それじゃあ、終わったら連絡してね。…あ、くれぐれも潰れないように気をつけるんだよ?」
「あぁ、ほどほどにしとくよ。」

最後にユキとホープが軽くやり取りを交わすと、玄関のドアが閉まっていく。
ドア越しに鍵のかかる音が聞こえてくると、スカイとホープはお互いに目を合わせ、家に背を向けて歩き出した。

「にしても、珍しいな。お前が悩み事なんて。」

歩き出したのとほとんど同時にスカイの体を肘で小突いたホープは、揶揄うように笑いながらそう言う。
それに対して恥ずかしそうに目を逸らしたスカイは、ため息に近い息を零す。

「まぁ……色々あってな。」
「詳しいことは着いてから聞くけどさ、そんなお前を悩ませることって何なんだよ。」

ホープはスカイの悩み事に相当興味があるのか、彼をジッと見つめながら問い詰めてくる。
やや前のめりになった彼から逃げるために足を早めたスカイは、母音だけを繰り返し発した後、恐る恐る口を開いた。

「……れん、あいとか…」
「お前が!?!?!?!?」

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