第3話

第3話[歪んだ瞳]
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2025/06/08 12:31 更新
あなた
南雲
ここが『本部』ね
南雲
あなたの下の名前ちゃん、
ここに倒れてたんだよ?
おにーさん改めなぐ兄さんはにこにこと笑いながら
俺の手を引く。

その『本部』を“視て”俺は悟った。
あなた
(頼る人間違えたかも…??)
あなた
…『本部』大きいですねなぐ兄さん
南雲
南雲
「なぐ兄さん」って僕のこと〜?
あなた
あなた
貴方以外に誰なんです?
南雲
それもそっかぁ〜
南雲
なぐ兄さんかぁ、気に入った!
あなた
(気に入った??)
俺は不思議に思いつつも『本部』に入る。

本部に入るとなぐ兄さんは
「君の部屋は上だからエレベーター乗るよ〜」と言って
俺を抱き上げた。
俺は横を見るとそこには上機嫌ななぐ兄さんの姿が。
あなた
(……ん?抱き上げた??)
南雲
〜〜♪
あなた
っちょ、!
あなた
自分で歩けます…!
南雲
足を怪我してるのに〜?
あなた
あなた
(…気づいてたのか)
一応反転術式を回したもののやはり
時間が経つと治りにくくちゃんと手当てしなければ
治らない傷もありその1つが足だ。

あと1つは手の甲だ。

ダラダラと血が溢れて来ている。
南雲
よし、いい子
なぐ兄さんは俺が大人しくなったのを見て
エレベーターに乗る。
そしてつくのを待っているうちに
呪力消費によるものかそれともただ単に疲れた
だけなのかはたまた両方なのかはわからないが
強烈な眠気が俺を襲う。
あなた
ウトウト…
南雲
寝てていいよ〜?
あなた
ん、や…
あなた
なぐにぃとね………
全てを言い切る前にそこで俺の意識は途切れた。
南雲
(あ〜あ、寝ちゃった)
南雲
(最初は本部の前で倒れてて
 変な子だな〜って思ってたけど…)
南雲
(なぐにぃって言って可愛かったなぁ〜)
真逆の記憶喪失だとか。

まああんまり信じてないけど〜っ。
僕は僕の腕の中で眠る少女の寝顔を見ながら微笑む。
僕にはその寝顔が愛らしくて愛おしくて
仕方がなかった。
南雲
(なんでだろうね?)
たった数回しか話してないのに君の“偽り”の笑顔を
見ていると本物の笑顔が見たくなったんだ。

僕も知っている“偽り”の笑顔。

君のひとつひとつの動作。

全てが愛おしくて仕方がなくなった。

そして君を傷つけた連中がいると思うと
心底不愉快だった。
南雲
(ああ初めてだなこんな感情)
ドロドロとした止めどない『愛情』。

君のその眼に映すのは僕だけでいいんだ。

でもきっとそんなことをしたらあなたの下の名前ちゃんは怖がって
逃げちゃうかもしれない。




『そんなこと許さない』




君のことはゆっくり、じっくり僕に依存させる。




南雲
(これからが楽しみだねあなたの下の名前ちゃん♡)








南雲のその笑みはいつもの軽薄な笑みではなく
不気味な底の知れない笑みを浮かべていた。






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