ホテルの自室
特にこれといって目立った変わりはなかった
でも私の仕事場がただの倉庫に戻ってたり
私の家がなかったり、やっぱり此処は私のいた世界とは違うようだ
もしかして、此処って原作、つまりはイレギュラーの私がいない方の世界なんじゃ__
ボフッ←ベッドに倒れる
この世界が何なのかは後で考えよ
兎に角元の世界に帰る方法を見つけなくちゃ、後は帰れるまでの資金の確保、家も確保しなくちゃ
ずっとホテル暮らしは流石にやばいし____
ガチャッ←扉が開く
バタンッ←無言で扉を閉める
数時間後
あの後、なんやかんやあり向かいあわせで座っている私達
私は無言の芥川に取り敢えず気になっていた疑問を投げかけた
いやでもまぁなんとなく予想は着いているけど
やっぱり、私がマフィアだった頃は良く此処で泊まってたし
だからこのホテルに泊まろうと考えてた訳だしね
.......それにしても、
こっちの世界からしたら私は部外者な訳だし、こんな簡単に言っていいのかマフィア
そりゃ納得せんわ
でもだからって部外者に軽々しく自分がマフィアですなんて言うな
.......それにしても懐かしいな、初め会った時の芥川も私にタメだったなぁ
喋らないな
別に無口な訳ではないでしょうに
.......クソ気まずい
もう面倒だし帰らせよう
それだけ言い残して芥川は部屋から出ていった
最後困惑してたなぁ、まぁマフィアですって言われたのに怯える所かお帰り下さいって言うくらいだしなぁ
明日はまた探索して、帰る方法を探そう
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!