第11話

【二人の彼】·····番外編⑷
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2022/08/13 01:00 更新
布団で横になって数十分。
廊下がいつも以上にうるさかった。
「ゆーじーぃ!!静かにせんかぁ!」

助じぃの怒鳴り声もいつも以上に頭に響く。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
愛!焼き芋いるよな!!
部屋のドアをいきなり開けてきた悠仁を横になりながら睨みつける。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
あれ、愛莉·····どうした?
茅愛莉
別に·····。
悠仁に背中を向け、窓際の方に体を向ける。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
なぁなぁ、大丈夫か?
どこが悪いんだよ?
体を向けた方に悠仁が添い寝する形でこちらに顔を覗かせに来る。
茅愛莉
大丈夫だから、あっち行って。
布団に顔を埋め、目を閉じて悠仁が居なくなるのを待った。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
お腹痛いのか?頭痛いのか?
じいちゃんに薬もらって来ようか?
まだ居座るつもりなのかしつこく話しかけてくる。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
何か飲みたい物ある?
茅愛莉
しつこい!!大丈夫だから!
虎杖悠仁
虎杖悠仁
大丈夫だけじゃ分かんねぇだろ!
茅愛莉
·····っ!!
布団をめくり、悠仁に被せる。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
ちょっ、愛!!
茅愛莉
女の子の日なの!!
お腹痛い!腰痛い!頭痛い!分かった!?
痛みを我慢して部屋から出るとリビングに向かう。
リビングでは倭助がお茶を飲みながら、新聞を読んでいた。皿には焼き芋が山のように重なって並べてある。
茅愛莉
·····。
さっき悠仁が言いかけてたのはこのことだったのか。
焼き芋·····好きだけど、今はそんな気分じゃないなぁ。
元気な時に食べたかった·····。

「ソファで横になっとけ。カイロいるか?腹温めれば少しは楽になるんじゃろ。」
茅愛莉
·····いい。
「薬は飲んだか?いつもキツイなら早めに飲めって言ってるじゃろ。」
茅愛莉
うん·····。
ソファに横になり目を瞑る。
しばらくすると体に布が触れたのを感じ、目を開け顔を向けると悠仁がソファに掛かっていたブランケットを体に被せていた。
茅愛莉
·····ありがと。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
愛·····ごめんな?
気遣ってやれなくて。
茅愛莉
ううん。私こそごめん、キツく当たって。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
何か俺がやってあげられることあるか?
茅愛莉
·····。
「温かい飲み物準備してやれ。腹や腰を冷やさないよう暖かくさせて、安静にさせとけば落ち着く。」
虎杖悠仁
虎杖悠仁
何で爺ちゃんが詳しいの·····。
「何年愛莉の面倒見てると思っとるんじゃ。毎月1回は横になっている姿を見てれば対応も分かるじゃろ。」
虎杖悠仁
虎杖悠仁
そっか。そうだよな。·····ごめんな?愛。
茅愛莉
ううん。ねぇ、悠仁。
·····温かいココア欲しい、かな。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
おう。ちょっと待っとけ。悠仁君の愛情がこもった温かいココア入れてあげっからな。
茅愛莉
うん。ありがと。
台所に向かった悠仁の足音に、愛莉は静かに目を瞑る。

頭痛が酷い。目を瞑るとこめかみを殴られてるかのようにズキズキと頭に響く。


腰の痛みはまだ我慢出来るけど、お腹はキツイ。
茅愛莉
薬·····やっぱ飲む·····。
「悠仁ー。
棚の3段目の右から2番目の引き出しから「愛莉の薬」と書いてある箱を持ってきてくれ。」
虎杖悠仁
虎杖悠仁
3段目の·····2番目·····。
あ!あった、あった!これって、このための薬?
「悠仁ももう覚えたな。わしが居なくなっても愛莉のフォローに入れよ。」
虎杖悠仁
虎杖悠仁
おう!大丈夫!
茅愛莉
助じぃ、居なくなるなんて冗談でも笑えないからね·····?
元気のない弱々しい声で愛莉がソファから顔を覗かせる。


「居なくならんよ。ずっとお前達のそばにおるよ。」
茅愛莉
うん。
悠仁から薬と水をもらって飲むと横になっていると、いつの間にか寝ていた。


目が覚めた時には幾分マシになっていて、夕飯を悠仁と助じぃが作ってくれていた。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
愛が食べれそうなもの、俺とじぃちゃんが作ってやるから、無理しないでこれから遠慮なく言えよ?
茅愛莉
うん·····ありがとう。
それから、お皿に並んでいた焼き芋も夕飯のおやつとして食べた。


本調子じゃないけど、2人のおかげでいつもより気持ちが楽になれた。










釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
うぅ·····。
茅愛莉
野薔薇ちゃん、大丈夫?
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
もうこの時期になると地獄よ·····。
高専の談話室のイスに座り、机に突っ伏していた野薔薇の背中をさする。
茅愛莉
私もキツイ方だから分かるよ。
五条悟
五条悟
おっはよ~!
さぁ、今日も行くよー!
虎杖悠仁
虎杖悠仁
いぇーい!
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
ハイテンションなアイツらを殴りたい·····。
伏黒恵
伏黒恵
あれ·····釘崎どうした?
五条悟
五条悟
あれ~野薔薇、どうかした~?
愛莉は説明に困り、せめて悠仁にだけでもと合図を送ろうと身振り手振りをして伝えようと悠仁に近づく。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
あ、もしかして·····。
愛莉の方に視線を向けると、思いのほか早めに気づいた悠仁に少し驚いた愛莉が小さく頷く。
伏黒恵
伏黒恵
あ、アレか。
茅愛莉
え?
虎杖悠仁
虎杖悠仁
へ?
伏黒恵
伏黒恵
釘崎、薬飲んだか?
茅愛莉
伏黒君·····。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
温かい飲み物何か買ってくるよ。何が飲めそう?
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
薬はさっき飲んだ·····。
温かいの·····レモンティーなら飲めるかしら。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
ラジャー!今から買ってくる!
悠仁が猛ダッシュで談話室を出て行った。
茅愛莉
伏黒君、分かってたんだね。
伏黒恵
伏黒恵
姉貴が居るから、気持ちはなんとなく。
もしかしたら、と思って。
茅愛莉
お姉さんが居たんだ。
それなら、気遣いが上手いの納得だね。
あとは·····。
五条悟
五条悟
野薔薇大丈夫~?どうかした~?
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
先生·····ちょっと黙って。うるさい。
五条悟
五条悟
えー、酷くない?
体調悪いなら、硝子のとこ行って休む~?
悟に近づき、愛莉が小さな声で呟く。
茅愛莉
先生、あの·····女の子のアレです·····。
五条悟
五条悟
あー、生理かぁー。大丈夫~?
茅愛莉
先生·····。
伏黒恵
伏黒恵
·····。
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
うるさい!
激しく走ってきた音と共に悠仁が片手に飲み物持って帰ってきた。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
釘崎、ほい!レモンティー!
あと、家入さんとこ行って、ホッカイロもらってきた!お腹と背中温めると痛み和らぐみたいだからさ!
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
虎杖·····。
伏黒恵
伏黒恵
·····。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
·····だよね、愛?
茅愛莉
うん。よく、出来ました。
悠仁からホッカイロを受け取り、お腹に当て、愛莉が背中に貼るタイプをつける。
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
ありがとう。
五条悟
五条悟
じゃあ、今日は野薔薇はお休みで、3人で頑張ろうか。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
釘崎はゆっくり休んでな!
伏黒恵
伏黒恵
何か欲しいものあれば、任務の帰りに買ってくるよ。
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
分かった。
皆の言葉に甘えて今日は横になっとくわ。お願いね。
悠仁と恵が出ていき、愛莉は野薔薇の付き添いで隣を歩く。

その横で悟がしみじみと感動していた。
五条悟
五条悟
皆、優しいね~。お互いを思いやって。
茅愛莉
·····先生は、女の子の扱い方慣れましょう。
五条悟
五条悟
ん?何で?
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
無理よ、先生には。
五条悟
五条悟
何が?
茅愛莉
任務行ってきまーす。
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
硝子さんとこで休んできまーす。
悟を無視して、2人も談話室から出て行った。
五条悟
五条悟
??



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