行かなければならない場所って…どんな所なんだろ。
どうしよう。英語わからない。
いや英語じゃないかもだけどそういうの知らない…ッ
偽名か…たしかに本名は駄目だよな…。
……かっこいい名前がいいな…
そうだ。ここは殺しの世界なんだ。
そういえば…俺の名前……って……
………あれ…?何考えてたんだっけ。
時々あるやつだ…。考えてたこと忘れちゃうってやつ…。
もう俺は奏、とか佐藤さん、とか…そんな風に呼ばれなくなるんだろうなぁ…
おんなのこ…
その後、ビクトリアさんは俺をアジト…?に置いていって、任務に行ってしまった。
……怒らせてしまったんだろうなぁ…
そういえば、携帯は持ってたっけか…?
世界史…高2……っと…
ビクトリアさんに使っても良いノートを何冊か貰っていたな。
それを使おう…。
ぁ…これ…俺の名前…ジャンヌ………
何故物音がしない…?
カタ…
ぽんっと頭に手を置かれた。
撫でられているのか…?
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!