あなたの下の名前side
花火が打ち上がる時間になって、沢山の花火が空を染めていく.
すごくきれい…!!
去年は熱を出しちゃって、花火は窓からしか見られなかったけど、今年はちゃんと見れて嬉しいな.
もうすぐ帰る時間が迫ってきてると思うと、少し寂しくなる.
初めて先輩と来れて、みんなと話せてすごく楽しくて…
学校行けなくなってから、何もできないんじゃないかって不安だったけど、こうやって皆で遊ぶことができて本当に嬉しい.
なんていろいろ考えていると、最後に大きな音と花火が打ち上がった.
ふと今の時間が気になってスマホを取り出す.
時刻は9時になろうとしていた.
そう言って葛葉さんと叶さんは帰って行く.
剣持さんも、帰りますと言って帰っていった.
スタスタ…
お兄ちゃんと手を繋いで歩いていく.
辺りは真っ暗で、それに静かで少し怖かった.
お兄ちゃんは手を握っていない方の手でぽんぽん、と優しく頭を撫でてくれた.
お兄ちゃんの手を握りながら走っていった.
家__
冷房の効いた部屋でお兄ちゃんと涼む.
夏ってめっちゃ汗かくし、落ち着いて過ごせないから本当に好きじゃないんだよね…
ギュッ
ふと顔をあげると、視界が真っ暗になってお兄ちゃんにハグをされた.
温かいけど、外みたいに暑くなくて心地いい温度だった.
笑いながらお兄ちゃんは部屋をでていった.
私も一人で静かに笑っていた.



















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。