第16話

暗い瞳と一途な想い①>>○○○○
1,227
2021/07/28 11:10
あなた、あのね、、、?
あなたにお友達になって欲しい人がいるの









そう看護師の母から言われたのは


幼稚園の時。














あれが私と、可愛い男の子の出逢い。











今は可愛くなんてないけれど…










______________________
you(幼少期)
えぇ!お友達あなた増える??
あなた
おままととの仲間ふえる?
ちゃんとあなたちゃんがお話してくれたら、お友達になれるかもしれない
でも、一緒におままごとするのはずいぶん先かもしれないけど…




母side…











あなたにお友達になって欲しい子。









その子は私が務める病院に最近入って、


これから長期間入院することになった。








でもその子は、


自分の意思や感情を表に出さない。






ただ単に恥ずかしがり屋なだけでは、なさそうなんだ。






だからね、その子とおんなじ年のあなたちゃんだったらちゃんとお話できるかなーって、ママ思うんだ☺️
you(幼少期)
でちる!!!
できる???
you(幼少期)
あなた、なんでもでちる!!
そっかー/////ママ嬉しいなぁ
じゃあ明日ママと一緒に病院行こっか!
you(幼少期)
はーーい🙌
もー、あの子ったらぁ、あたちがお世話しないとなんにもできないんだからー
あーもう、いそがちっ
(んー、あなたちゃんまだその子と会ったことないよねー?‪w‪w
まぁでも、おませさんでお母さんキャラのあなたなら大丈夫かも…ね)
















その時は新しいお友達に胸をふくらませて、





嬉しかったけれど、






私が思っていた友達とはかけ離れていた。











暗く、深い闇の中にいて、



私には到底入ることの出来ない、関わることすら許されない





そんな人だった。











🏥…
you(幼少期)
びょぉーーいん!
うん、びょぉーーいん!
you(幼少期)
びよーーんいん!
うん病院、あなたちゃん、
痛い痛いしてる人とか、苦しーってしてる人もいるから、、、あなたちゃんどうした方がいいか分かるよね…?
you(幼少期)
うん、わたった。シーってする。(ボソッ)
えらいえらい
(そこまで小さくなくてもいいけど😅)


















🚪309


いい?
ここがあなたのお友達になる子のお部屋。
この子もくるしーってしてる子だからね?
あなた分かるね?
you(幼少期)
うん!シーってするー!
けどぉ、ちゃんとたのしいお話もするッ!
うん!いい子!
お友達・仕事仲間
先輩!立花さんの容態がッ!!
わかった、いま行く
じゃあ、よろしくね🏃‍♀️
you(幼少期)
はーい
you(幼少期)
(えっと、まずドアを叩くんだよねっ)
コンコン🚪
you(幼少期)
こんにちわー
シーン…
you(幼少期)
こーんにっちはーー
you(幼少期)
(誰もいない…?)
you(幼少期)
失礼しまーす  ガチャ🚪


















you(幼少期)
(ママが言ってた子だ…ずっと窓の外見てる…)
you(幼少期)
こんにちは!長谷川あなたです!
君のお友達です!!
you(幼少期)
あなたのお名前は?
???
友達…?ボソッ
あなた
え?あ、うん!
あなた
これから一緒におままととして、
お友達にな──
???
友達なんていらない
あなた
ビクッ








今でもはっきりと思い出す。






重く響く声。





???
友達なんて作っても無駄だよ
あなた
なん、で…?グスッ…




























???
友達なんて作っても、僕はもう《死ぬ》から









彼の部屋は薄暗かった。



























でも、









もっと暗いのは












彼の瞳だった。


















怖くて、震えそうだった。






友達というものを明るいと信じてきた私は





友達が彼にとって暗いものだと理解した。













でも、その理由だけは

































理解《したくなかった》


























あなた
──ッ!!!(グイッ)
なんで、そんなこと言うのッ!?!?
あなたのママがそう決めたの!?!?
まだあなた、生ちてるよ!?
まだわかんないじゃん!
あなた
なんでッ、なんでっ…グスッ
あなた
まだ、生きててよぉ…
あなた
《あたし、あなたのお友達になりたいよぉ…》
──うぅ…グスッっ…グズ
???
──…











気づけば彼のベッドの上に這い上がっていて、












彼のシーツを涙で濡らしていた。










そんな私の言葉から逃げるように彼は目を逸らす。






















でも、ぼそりと、







少し前の私の問いに答えてくれた



















斉藤壮馬
斉藤壮馬
斉藤壮馬(((ボソ
あなた
…ぇ?グスッ
斉藤壮馬
斉藤壮馬
俺の名前…
あなた
そうまくん!
斉藤壮馬
斉藤壮馬
ん、
あなた
んふふ‪笑
よろしくねっ!
斉藤壮馬
斉藤壮馬
ん、/////
















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