第72話

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2023/11/09 15:34 更新
20年前──
ジャニ
ジャニ
生きるしかばねか、、
ジャニ
ジャニ
面白いね
ビルの上から、ジャニとその部下は街を見下ろした。
目線の先には宛もなくさまよう死人──シャオジュンがいた。
部下(x)
10年間ずっと下界をさまよっているそうです。
部下(x)
普通ならもう完全に悪霊化してるはずなのに、、
彼は一体何者なんですか?
と、部下の男はそう呟きながらデータベースにシャオジュンの名前を打ち込むがなかなかヒットしない。

では死んだ人間のはずなのに、
「死者のリスト」が存在しない─


普通、死者には死後1時間以内に担当の死神が迎えにあがり、あの世まで送り届ける。

この世に未練がある者の場合は、
原則1週間現世にとどまることが許可されるが、
それ以上の引き伸ばしは不可。

その後は強制的にあの世に送還されることになる。

がしかし、あまりにも強い念を持って、死神の管理を掻い潜ってどうにか現世に留まる霊が時たま居る。

地縛霊や守護霊といったところだが、、


それらは、最初は害を及ぼさなくても、時間が経てば経つほどその念はどんどん増幅する。

結論から言えば(約四十九日程で)悪霊化、怨霊化が進んでいく。

やがて本人の意識を乗っ取り、理性がなくなった状態になればもう手遅れである。

浄化どころか弱霊化することすら難しい。


そうなれば話は別だ。
人間に被害を加える可能性があるからである。

霊が人間に害を加えたとなると、
下界とあの世との秩序が崩れる。

それは、あの世とこの世の結界を破壊、
つまり、あの世とこの世の区別がない混沌とした世界ができあがってしまうということだ。

だから死神の仕事は漏れや失敗が許されない。
ストレスフルな仕事なのだ。

 

とまぁ長くなったが、部下が驚く理由はこう言ったことからである。

普通の霊であれば、10年もこの世に留まるとなると悪霊以外選択肢は無い。

死人であろうと問答無用で強制処分である。
ジャニ
ジャニ
彼はね
ジャニ
ジャニ
うーーん
ジャニ
ジャニ
死人みたいな
部下(x)
みたいな?
ジャニ
ジャニ
人間みたいな
部下(x)
、え、どういうことですか?
ジャニ
ジャニ
韓国中に彼の生きた臓器がちらばってるんだよ。
部下(x)
、、、え、ドナー?
ジャニ
ジャニ
そう。
部下(x)
そうですか、、
いやでも、臓器提供者の死人は沢山見てきましたが、彼の様な事例は初めてです
ジャニ
ジャニ
想いが強すぎるあまり、
彼の精気が彼を半肉体化させたまま現世に留まらせてるんだよ。
部下(x)
なるほど、、、え、てことはつまり
彼が悪霊化する可能性は十分にありうるということですか?
ジャニ
ジャニ
そうだね。
というか、もしそうなったら、そんじゃそこらの悪霊よりよっぽど強いだろうね。
彼の理性が爆発した時、貯まり積もった10年分の念が一気に溢れかえるということだからね
ジャニ
ジャニ
わぁーおっそろしい兵器だㅎㅎ
と、ジャニは高らかに笑った。
部下の男は「とんでもない、!」と言うように身震いをしてジャニを見た。
部下(x)
何呑気なこと言ってるんですか、!
それなら早く捕まえて処分しましょう!
ジャニ
ジャニ
いやぁ、彼を失うのはもったいないよ。
なんてったって人間と死人の混血ハーフなんだからね。いい戦力になりそうだ。
ジャニは下唇を舐めながら、尚もさまよい歩くシャオジュンを真っ直ぐ見つめた。

と、シャオジュンが足を止めて、こちらを見上げた。
真っ直ぐ、こちらを見ている。

数百メートルは離れているこの距離で、
確かに、ジャニと目が合っているのだ。
ジャニ
ジャニ
ほーら、さっそく彼の能力をお披露目してくれたじゃないか。
いいだね。
部下(x)
、、ま、まさか社長、、
こっちを真っ直ぐと見つめるシャオジュンから目が離せない。
こんなに離れているのに、その視線の冷たさと痛さが伝わっくる。
背中に、冷たい汗が流れるのを部下の男は感じた。
ジャニ
ジャニ
彼を う  ち  界橘死死神事務所の社員にしよう

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