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第1話

喧騒と静寂の夕暮れ
21
2026/01/18 08:29 更新
太宰治
国木田くん〜
終わらないよ〜
国木田独歩
黙って手を動かせ太宰!
弦巻響
頑張りましょうよ太宰さん
太宰治
そうは言ってもさ〜
もうみんな帰っちゃったよ〜
弦巻響
まぁまぁ、いつかは終わるんですから
太宰治
え〜、めんどくさい
国木田独歩
そんなハッキリ言わんでもいいだろう!
カタカタカタ
国木田独歩
響、どこまで終わった?
弦巻響
半分くらいです
国木田独歩
ほれ見ろ太宰!
太宰治
え〜
何かそういう異能でも持ってるんじゃ無いの?
国木田独歩
そんな訳あるか!
弦巻響
……良し!終わりました
国木田独歩
速いな
太宰治
手伝ってくれないかい?
弦巻響
嫌です
頑張ってください
国木田独歩
もう帰るか?
弦巻響
いえ、待っていますよ
国木田独歩
そうか
弦巻響
燦然と輝く街の灯り
対象的な僕を見下ろす
あのビルの間をぬけて
色づき出したネオンと混じって
僕の時間とこの世界をトレード
夜に沈む
太宰治
おや・・・
国木田独歩
仕事中だぞ、
太宰治
国木田くん、あの歌を止めるのは野暮って
物だよ
国木田独歩
そうか
弦巻響
終電で家路を辿る僕の
目に映るガラス窓に居たのは
夢見た自分じゃ無くて
今にも泣き出してしまいそうな
暗闇の中独りただ迷っている
哀しい人
弦巻響
大丈夫、いつか大丈夫になる
なんて思う日々を幾つ重ねた
今日だって独り東京の景色に透ける僕は
幽霊みたいだ
弦巻響
失うことに慣れていく中で
忘れてしまったあの願いさえも
思い出した時に
涙が落ちたのは
この街がただ
余りにも眩しいから
弦巻響
散々だって笑いながら嘆く
退廃的な日々の中
あの日の想いがフラッシュバック
気付けば朝まで開くロジック
僕の言葉を音に乗せて何度でも
弦巻響
失うことに慣れていく中で
忘れてしまったあの日々でさえも
それでもまだ先へ
なんて思えるのは
君がいるから
弦巻響
ねえ

こんな寂しい街で

ねえ
弦巻響
燦然と輝く街の灯り
対象的な僕を見下ろす
あのビルの先、手を伸ばして
あの日夢見た景色をなぞって
僕の時間とこの世界をトレード
明日を呼ぶ
弦巻響
失うことに慣れていく中で
失くさずにいた大事な想いを
抱きしめたら不意に
涙が落ちたのは
この街でまだ
生きていたいと思うから
弦巻響
君もそうでしょ
パチパチ
弦巻響
ッあ、ごめんなさい
弦巻響
仕事、
国木田独歩
太宰治
響ちゃん
国木田独歩
お前の歌は、俺の予定にはない。
だが、この予定に、『後輩の歌を聴く』と
書き足すことくらいは、吝かではない。
太宰治
困ったねぇ
弦巻響
あッ、すいません
太宰治
君がそんな歌を歌うから、死ぬ事が少し退屈に思えてきた
弦巻響
弦巻響
それは、喜べばいいんですか?
国木田独歩
太宰、仕事終わったか?
太宰治
国木田くんは?
国木田独歩
俺は終わった
太宰治
そんな〜〜
弦巻響
手伝いますよ。頑張りましょう!
太宰治
響ちゃん〜
国木田独歩
ッハァー
俺も手伝う。さっさと終わらせよう
太宰治
良いのかい!?
これで終わりです

設定
弦巻は昔歌を否定されたことがある
その為、ひとりでしか歌わない
さようなら👋

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