第57話

57話
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2026/01/16 14:00 更新
マックス視点
ジェーン
さて、なんで君たちが呼ばれたかわかっているね?
マックス
マックス
……えーっと
カート
カート
……俺たちが酔って、ルイを潰したから、です
ジェーン
その通りだ、いやー、ルイから初めて救護要請が来たかと思えばこれだ
「実に悲痛な要請音だった」と言う社長に俺もカートくんも、思わず正座して俯いてしまった。


最悪だ。買い物も失敗して、酔ってルイくんに介抱させた上に、ルイくんを潰したなんて……。
マックス
マックス
あ、あの、ルイくんは……?
ジェーン
今は『絶対にどっかやった!』と言って整形外科に行っているよ
たしかに、俺とカートくん合わせて300キロはあるし……内臓も潰れてなくて良かった……。
ジェーン
ああ、そうだ。ルイから君たちあてに伝言を預かっているんだが……聞きたいか?
マックス
マックス
……はい
カート
カート
……なんですか?
ジェーン
『2人とも、帰ったら絞める』だそうだ。あと、『罰として2週間ジェーンから仕事もらえ』とも言っていたな
カート&マックス
……
2人して黙り込む。


俺は膝を見つめて現実逃避、カートくんは床に穴が開くんじゃないかってくらい一点見つめてる。


社長はそんな俺たちを見てため息を吐いた。
ジェーン
さて、君たちはこれからどうするのかね?
恐る恐る顔を上げると、社長は頬杖をついてにっこり笑っていた。……うわ、これ絶対怒ってるやつだ。笑ってるけど、目が全然笑ってない。
マックス
マックス
ルイくんが帰って来たら謝って労ります!
カート
カート
……俺も
ジェーン
ふむ、いいだろう。……だが、次はないぞ?
2人して頷く。社長は「よろしい」と微笑んで、ポンッと手を叩いた。
ジェーン
では、2人とももう下がりたまえ。ルイが帰ってくる前に、その顔をどうにかすることだな
カート&マックス
……はい
ルイ視点
ジェーン
だから躾はしっかりしろと言っただろ、まさかお前が酔った飼い犬に抱き枕にされた挙句アタシに助けを求めてくるなんてwww
ルイ
ルイ
るっさいなぁ、まさかあんななると思わなかったんだよ
ジェーン
まぁ、アタシも驚いたがな。てっきりお前が潰したのかと思ったぞ
ルイ
ルイ
潰れたのは俺の方だってばぁ……文字通りねぇ
手を叩いて爆笑してるジェーンにため息を吐く。
ルイ
ルイ
笑い事じゃねぇっての……
ジェーン
自業自得だ。まぁ、面白かったしアタシの手を煩わせたことに関してはチャラにしてやる
ルイ
ルイ
あははー、どぉも
ジェーン
で?あの2人はどうした。労るとか言ってたからな、てっきり着いてくると思ったんだが
ルイ
ルイ
ああ、ドアのすぐ向こうにいるよ
ジェーン
ほう?
ルイ
ルイ
帰ったら凄かったよ、玄関前で待機してんだから
デカイ図体縮こまして2人して正座してんだから、流石に驚いたわ。
ジェーン
それで?
ルイ
ルイ
ん〜?何?
ジェーン
あいつらをアタシに預けて……それだけじゃないだろ
ルイ
ルイ
んぁ?それだけだけど?
ジェーン
は?
ルイ
ルイ
あ?
俺もジェーンも顔見合わして2人して「何言ってんだこいつ」って顔してる。
ジェーン
……ペットを飼って本当に腑抜けたか
ルイ
ルイ
ひっでぇ言い草wちゃんと罰はやったじゃん
ジェーン
お前がアタシに預けて終わり?あんなに渡すのを嫌がってたのにか?
ルイ
ルイ
んー、まぁねぇ。でも、貸すぐらいならいっかなーって
「俺やっさし〜」って言ったら、めっちゃ呆れた顔されたんだけど。
ジェーン
まぁ、飽きて捨ててないだけマシだな。少しは成長したじゃないか
ルイ
ルイ
ガキ扱いやめろ〜?……でも、まぁ、飽きてはないからねぇ
ジェーン
……なるほどな
ルイ
ルイ
何その顔ぉ!ちゃんと聞いてたぁ!?
ジェーン
もちろん聞いていたとも。お前がアタシに惚気けてくるなんて珍しいからな
ルイ
ルイ
はぁ!?誰がお前に惚気けたわけ!?
ジェーン
お前だ。まったく、ここは社長室であって惚気ける場所じゃないんだぞ
ルイ
ルイ
はぁぁ!?んな事言ってねぇし!だいたい!この話し始めたのジェーンじゃん!!
ジェーン
ああ、うるさいうるさい。元気そうでなによりだ
ルイ
ルイ
はぁ?元気じゃねぇし。俺今すっげぇ疲れてんだけどぉ?
ジェーン
なら、早く帰れ。アタシも暇じゃないんでな
ルイ
ルイ
……へいへーい、言われなくても帰りマース
ジェーン
ああそうだ、お前の所の2人だが仕事はこっちから振る。……が、お前に内容は送る。いいな?
ルイ
ルイ
えぇ……なんで俺?ハリネズミくんのアドレス知ってるっしょ?
ジェーン
またなまったとか言って遊びに行かれちゃたまったもんじゃない。そんな時間があるなら非戦闘員として適度に動け
ルイ
ルイ
非戦闘員なのに動けって、矛盾してんじゃん
ジェーン
うるさい。アタシの飼い犬だろ。なら、飼い主のために取ってこいの1つや2つしてこい
ルイ
ルイ
はぁぁい……
「まったく……」ってため息を吐くジェーンに俺はべぇっと舌を出してから部屋を出た。

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