うっしーの家に戻り、
部屋には落ち着いた声と謝罪の声が響いた。
俺はガッチさんに一連の流れを話し、
レトさんにも俺がガッチさんから聞いたことを話した。
レトさんはその話を聞いて改心(?)し、
元から自分のした事は間違っていたと分かっていたらしく、
彼なりに反省の色を見せていた。
まぁ、巻き込まれたとは言え俺も悪かったからなぁ...。
うっしーはソファーで寝かせている。
この調子じゃあきっと明日の朝まで起きないだろう。
頭の中に浮かんできたのだ。
今、ただぼんやりと。
レトさんの眼差し、
目の前の霊の優しさ、性格に触れて。
いや、言ってみただけだ。
根拠なんて、そんなものなどない。
蛇口を捻って止まらない水みたいに、
頭の中に浮かんできたことを。
それでも自分でわかっていた。
自分が何を言っているかということ。
的を得たのだろうか。
空間に音が無くなる。
レトさんも何も言わない。
少し笑いながら、自分の手を見つめて言った。
そこで終わったかのように思えて、
"答えになっていない。"と返そうと思ったのだが、
彼はそれをかき消すように深くため息をして
はぁ。とまた息を吐く。
暗くなった外を覗く窓に、彼の姿が写っている。
その一言は意外なものだった。
寝ている牛沢の身体が、少し動いたように思えた。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!