第50話

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2025/12/14 10:59 更新



銃声が響くと目の前の男は地面に座り込んだ。

左手がズキズキと痛む。
まぁそりゃそうだろう、自分で撃ったんだから。

少し微笑んで男に近づく。


織田修治
御免ね、驚かせたね
__
な…何で…
織田修治
…其の「 何で 」は僕が君を撃たなかった事への疑問かな?
織田修治
其れなら理由は簡単だよ…私はとある友人と殺しをしないという約束をしたからだ
__
ハハッ…そうかよ…なら俺は其の友人とやらに助けられたな……



男は乾いた笑いを浮かべた。

撃った左手から左腕へと痛みが広がる。
少しでも緩和する為左腕を抑える。

今、此処で与謝野女医の異能を使っても良いけど其れは最適解とは言えない。
何処かで皆が見ているかもしれないから。


織田修治
…ねぇ“ 私 ”のお話聴いてくれない?
__
( 一人称が変わった…? )
織田修治
無言って事は聴いてくれるんだね



地面に座り込んだ男の横に座る。

死体だらけの街道を見ながら、私は思い出話に浸った。


織田修治
君には“ ヒーロー ”って居るかい?
__
最初が質問かよ……まぁ居るっちゃ居るぜ…
織田修治
へぇ…何か意外
__
んだと?……テメェは?
織田修治
私?私は…居るけど…居ないかな



確かにヒーローに会った事はある何回も。
偽善も善意も受けたことがある。

偽善者はただ助けただけで満足してそれで終わりだった。
本当の善意を持った人は助けた後も気遣ってくれたり私が退屈しない様にしてくれた。

でも、そういう人程社会に呑まれ離れてしまう。


__
…其れって今は居ないって解釈で良いのか?
織田修治
…私、抑々「 ヒーロー 」って括りが嫌い
__
何だよ其れ
織田修治
だって人はそれぞれの“ 正義や善意 ”を持っている其れを善と悪に区別するのは違うでしょ?
織田修治
其れに…其の善意を受け取った人正義を見た人によって解釈も変わってくる
__
ヒーローがヴィランになる事が有れば逆も然りってか?
織田修治
何だ、よく分かってるじゃないか



久しぶりだな…こんなに話が進んで理解して貰って____愉しいって想えるのは。


織田修治
其処まで解るなら大丈夫か…
織田修治
ねぇ君名前は?
__
…名乗れる様な名前はねぇよ
好きに呼べ
織田修治
え…?名無し…?
__
良いや…どうせ直ぐ死ぬんだから名乗る意味ねぇだろ?



彼に言われて気付いた。

ポートマフィアの黒服…つまり彼への追っ手。
別れは矢張り早いな。


織田修治
そっかァ…もう別れかぁ…哀しいな…
__
一応俺、テメェの仲間傷つけてるんだぞ?
織田修治
…そういう事幾らでも有るよ
一々恨んでる暇なんて無いよ
__
まぁ…確かにな…
あー…良かったわ最期にテメェと話せて…
織田修治
…僕も嬉しかったよ
__
お、一人称戻ったな…でもまぁ御前は私の方が似合うな!
織田修治
…!そう?逆に君は似合わないね
__
っるせ……じゃあな
織田修治
嗚呼…また会えたら会おうね
__
…嗚呼



彼は捕まった。

私は“ 保護 ”という形でポートマフィアに拉致された。
そして今、私は彼等の前に縄で縛られ座らせられている。



久しぶりに1000文字行きましたよ(

頑張ったのでコメントください((殴

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