あなたside
私には、好きな先輩がいる
でもその先輩は人気だから、私なんか見向きもしないだろう
ー 教室 ー
ガラガラ
「あなたちゃんだよね?」
『えっ!?道枝先輩!!』
道枝「あなたちゃんで合ってるよね?」
『はっ…はい!』
道枝「よかったよかった!」
私、心臓の心拍数半端ない!!
圧迫されて死んじゃうじゃない?w
『今日はどうして?』
道枝「ちょっと、恋愛相談をしてもらおうと思って」
『私なんかでいいんですか?』
道枝「いや、あなたちゃんじゃないとダメな話だから」
『そうですか』
そりゃあ、道枝先輩も好きな人居るよね
可愛い女子ばっかだから
道枝「俺ね、この学校に好きな人が居るの」
『はい』
道枝「でも、その人とは関わったことがなくて、初めて喋っているのね」
『はい』
道枝「で、どう告白すればいいのかなって」
『それは、普通に好きですって言った方がいいんじゃないですか?』
道枝「じゃあ、あなたちゃんにそっくりそのままその言葉をお返しするよ」
『えっ!?』
道枝「好きです!付き合ってください!!」
『もちろんです…!!』
道枝「よかった〜!!伝えられて!」
『私なんかでいいんですか?たくさん可愛い子は居るのに』
道枝「そんな子達より、あなたちゃんの方が可愛いよ」
『先輩、そんなこと言われたら…///』
道枝「先輩付けやめて?駿佑って呼んでや」
『いやっ…無理ですよ…』
道枝「ダメ
ちゃんと呼んで?」
『しゅん…すけ…///』
道枝「よく呼べました〜!俺は、あなたって呼ぶな」
『はい!』
道枝「あと、敬語禁止な」
『はi…あっ、わかった!』
私の恋は見事に実りました__________
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。